一日の予算と一ヶ月の請求上限額
リスティング広告(Yahoo!広告、Google広告)でキャンペーンの必須設定事項の一つに「一日の予算」があります。
この一日の予算額を設定する事で、「クリックされる事で発生する広告費」の一日の上限を決める事が出来るので、例えば月の広告予算なんかを自由にコントロールする事が出来ますよね。
ただこの一日の予算を低めに設定してしまうと、広告配信の頻度が自動で制御され、検索しても広告が出てこないという状況になってしまうので、その点はよく考えて設定しなくてはいけません。
基本的にはキャンペーンごとに一日の予算を決める事が出来るのですが、Google広告では共有ライブラリでキャンペーンを跨いだ一日の予算の設定もすることが出来ます。
この一日の予算について、リスティング広告を運用した事のある方なら経験している方のほうが多いと思いますが、設定している額を上回ることが多々あります。
一日の予算額というのは、一日の上限金額を保証するわけではないので、メディアに取り上げられたとかその他様々な事情によりクリック数が増加したという場合などは一日の予算を超える事があります。
もちろんその一日の予算を超えた分に関して広告費が払い戻しされるということもありません。
Google広告では他の日にユーザーの検索数などが少なくクリックが少ない日があった場合、そういった日の埋め合わせとして、ユーザーの検索数などが多い日には掲載チャンスを逃さないように、設定してある一日の予算の最大20%までは費用が発生する場合があると明記してあります。
Yahoo!広告には明記されていませんがおそらく同じような感じになっているのではないでしょうか。
ただ、Yahoo!広告もGoogle広告も「一ヶ月の請求の上限額」については、上限を超えないように調整されて、仮に超過分が発生した場合には払い戻しされるようになっています。
この「一ヶ月の請求上限額」について、設定するところはありませんが計算方法は以下のとおりです。
・一日の予算×30.4(365日÷12ヶ月)
・一日の予算変更前までにかかった広告費+変更後の1日の予算×その月の残り日数
キャンペーンの一日の予算額を1度も変更しなかったときは、その一日の予算額×30.4がその月の請求額の上限となります。
ただキャンペーンの一日の予算額を月の途中で変更した場合には、その変更する前までかかった費用と変更後の一日の予算額×その月の残り日数が上限となり、もしそれを超える広告費が発生した場合には払い戻しになるという事です。
リスティング広告のパフォーマンスを改善していく施策の一つとして、キャンペーンの一日の予算額を変更する事はよくありますので、広告費の月間予算を決めてリスティング広告を運用している場合には、必要に応じて上記の事を少し気にして運用してみてください。
株式会社アイエムシー 大塚雅智