数字が読めるようになるコツ
リスティング広告は以前から何度もこのコラムでも書いている通り、広告の配信状況や掲載結果が全て数値として出てくる広告です。
広告の表示回数、クリック数からお問い合わせや購入の数、流入経路など細かく数値として記録されていきますが、その数値を確認するだけでは何も変わりません。
そのためにリスティング広告ではその数値を基に改善を行い、リスティング広告の効果を上げていくように改善する事が大切になってきますが、数字の改善をする第1歩として「数字を読むこと」が出来なくてはいけません。
リスティング広告を運用していくための基本的な部分ですので、リスティング広告をこれからはじめてみようという方や、まだ運用をはじめたばかりという方は以下を参考にしてみてください。
リスティング広告の数値を読むためのコツとして(コツと言える程でもないですが)以下の2点が挙げられます。
・指標の意味をきちんと理解する
・指標同士の関係性を理解する
リスティング広告では「CPC」とか「CVR」とかアルファベットや横文字のよくわからない指標が出てくるので、改善云々の前に食わず嫌いになっている人もいらっしゃると思いますが、まずはそれぞれの指標の意味がわからないと何の施策も出来ません。
なので、「CPC=平均クリック単価」、「CVR=コンバージョン率」というように、まずは指標の意味を正しく理解する事が重要です。
こういったリスティング広告で出てくる様々な指標は、わからないようであれば検索すればすぐに出てきますので、わからない指標があればその都度確認していきましょう。
そして指標の意味を理解したあとには、それぞれの指標同士の関係性を理解していきます。
クリック数であれば、「広告の表示回数(インプレッション数)×クリック率(CTR)」というように、数字、指標はそれぞれ他の指標と関係しあっていますので、その関係性を理解する事で改善するときの対策を考える事が出来るようになります。
例えばこの「クリック数=広告の表示回数×クリック率」というものを例に挙げてみると、クリック数を増やすという施策をする場合、「広告の表示回数×クリック数」なので、広告の表示回数を上げるか、またはクリック率を上げる事でクリック数を上げていく事ができます。
同じようにコンバージョン数を上げるためには「コンバージョン数=クリック数×コンバージョン率(CVR)」になるので、お問い合わせ数や購入数などのコンバージョン数を上げるためには(コンバージョンになっている)クリック数を上げるのか、コンバージョン率を上げるのかという施策が考えられますよね。
このようにリスティング広告を運用する上で出てくる指標の意味を理解し、その指標が他の指標とどういう関係があるのかを把握することで、リスティング広告の数値改善を進めていけるのではないかと思います。
最初はなんだかとっつきづらい感じがするかもしれませんが、リスティング広告で出てくる全ての指標の中で難しいものは1つもありません。
なので、ゆっくりと落ち着いて指標に向き合えば必ずその指標の意味は理解する事が出来ます。
ただ以前から書いている通り、費用対効果が悪くても獲っていかなくてはいけないユーザー層があるという場合など、数値を改善する事=事業の成果を上げることではない場合もありますので、数値だけに目を向けた改善をするのではなく自社のリスティング広告の運用方針に合わせた改善をしていく事が大切なのではないかと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智