リスティング広告の予測数値はあまり気にし過ぎないように
リスティング広告の運用を始める時に、ある程度の予測数値を出してみてから運用する方もいれば、予測数値など出さずに始められる方もいらっしゃると思います。
もちろんリスティング広告は、やってみなければわからないので予測数値を出したところでそんなの無駄になってしまうと感じる方もいらっしゃるのかもしれませんが、私の個人的な意見としては予測数値を出したほうがよいと思っています。
なのでリスティング広告の運用を始めるという方に対しては、「ザックリでもいいから最初に予測数値を立てたほうがいいですよ」なんていつも言っています。
ただ、この予測数値を出す時のポイントは上記にもあるとおり「ざっくり」という所です。
この予測数値を立てておく事のメリットとして、どれだけの広告費でどれくらいの売り上げが見込めるのか予測をたてやすくなるという点や、リスティング広告の運用開始後に、もしあまり売れなかった場合に大まかな改善点を見つけやすくする点などあります。
ただ、この予測数値をいい意味でも悪い意味でもアテにしすぎるのは良くありません。
予測数値を見て「おーこれはイケそうだー!」と喜んで始めてみたものの、その予測数値とはかけ離れた、著しく悪い結果が出る事もあるからです。
クリック単価(CPC)や広告の表示回数(インプレッション数)などは、Yahoo!広告であれば「キーワードアドバイスツール」、Google広告であれば「御見積り計算ツール」で出すと思いますが、実際のクリック単価や広告の表示回数はキーワードの入札価格や品質スコア、1日の予算などの影響もあるので、この予測ツールの数値と実際の数値とかけ離れている事は多々あります。
またコンバージョン率なんかも、それこそ最初のうちはやってみなければわからない部分ですよね。
ただ、もし仮に悪い結果が出たとしても、予測数値に近付けていくため、目標を達成するための方法、施策はたくさんありますので、予測数値と比較して著しく悪い結果となってしまったら「あぁ、ダメだったか・・・」とあきらめず、「予測数値はあくまでも予測数値!数値を改善する事がリスティング広告運用の醍醐味だ!」と前向きに改善に取り組む姿勢が大切だと思います。
逆にリスティング広告開始前の予測数値を見てみて「うまくいってもこんなもんか・・・」と思う方もいらっしゃいます。
これも同様に、やる前からあれこれ考えずに、予測数値は予測数値として受け止めてまずはやってみる事も大切かと思います。
特に今までリスティング広告を導入していなかったのであれば、今までアプローチ出来ていなかったターゲットユーザーに訴求する事が出来るため、顧客の幅は確実に広がるはずです。
これは考え方ですが、集客の柱を増やす事が出来るのであれば多少リスクを感じても、飛び込むべきだと思います。
リスティング広告はその飛び込んだ後にパフォーマンスを改善する事が出来る広告でもありますし。
もし予測数値の時点でもあまり期待できないような結果であるならば、「どのような結果であれば満足できるのか」、具体的な数字の目標を立てて、そこから逆算して予測数値を組み立てていくと良いかもしれません。
「一般的に考えてこの数字はクリア出来ないだろう」と思っても、予測数値を出す事でリスティング広告を活用しつつ、リスティング広告の数値改善以外で利益を上げていく仕組み、例えばリピート率を上げるとか顧客単価を上げるとかそういう発想に繋がる事もあります。
この予測数値ですが、リスティング広告を運用する前でも運用後でも定期的に作ってみるのは良い事だと思います。
ただ、あまり予測数値を鵜呑みにしてしまうと行動が鈍くなる恐れがあるのでその点だけ注意しなくてはいけないのかなと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智