リスティング広告導入初期の段階でクリック数が少ない時の対処法
リスティング広告を導入して数日間経過を観察していると、あまりクリックされてないというような事態に陥る事があります。
先日もこのコラムで書きましたが、無駄にクリック数を増やすのは良くない事ですが、リスティング広告はクリックされなければ何も始まりません。
特にリスティング広告を初めて導入した方にとっては、そのクリック数が少ない問題への対処の仕方がわからずに「思ったよりもクリック数が少ないな・・・リスティング広告はあまり効果がないのかもな」というように思ってしまい、リスティング広告の出稿をとりやめてしまうという事にもなるかもしれませんね。
リスティング広告導入初期の段階でクリック数が少ない原因をきちんと調べて対処すればこの問題は解決します。
その原因として考えられるのは主に、「キーワード選定」、「予算、入札価格」、「クリック率(CTR)」の3つの点だと思います。
まず最初の「キーワード選定」というのは、リスティング広告の導入を決めた時に、「ビッグキーワードのような人気のキーワードはクリック単価が高い」という認識があったため、なるべく掛け合わせのキーワードやニッチなキーワードのみ選定してしまったため、検索する人が少ない→広告の表示回数が少ない→クリック数が少ないという状況になってしまっている事です。
まず広告表示されなければ何も始まりませんので、そういう意味ではビッグキーワードを入札する事で広告の表示回数(インプレッション数)はかなり期待できます。
人気のあるビッグキーワードは確かにクリック単価が高くなりがちですが、ビッグキーワードはただ単に広告の表示回数を増やす事が出来るから、競合他社がこぞって入札しているのではなく「コンバージョンが獲れるから」入札しているのだと思いますので、クリック単価を自社の目標数値と照らし合わせて適切に設定することでクリック単価と成果という費用対効果の問題は解決されるのではないかと思います。
「予算、入札価格」も同様に広告の表示回数を抑えてしまう原因の一つです。
1日の広告予算を抑えてしまうと、その分広告の表示回数は抑えられてしまいますし、キーワードの入札価格も同様に抑え目で入札をしてしまうと掲載順位が低くなり→クリック率が低下→クリック数が少ないという状況になります。
また入札価格を抑え過ぎてしまうと広告掲載すらされない事にもなりますので、注意しなくてはいけません。
この場合の対処法として、1日の予算は余裕を持って設定する、入札価格は1件あたりの獲得コストなどを確認しつつ、ある程度余裕を持って設定することが大切です。
ただキーワードの入札価格による広告表示回数の損失に関しては、キーワードの品質スコアも影響してくるため、品質スコアが2とか3とかのようにあまりに低いようであれば、品質スコアの改善にも手を入れていく必要があります。
広告の表示回数は多いのにもかかわらずクリック数が少ない状態=クリック率が低いためクリック数が少なくなっている時にはキーワードの掲載順位と広告文を見直していきます。
掲載順位が低いためクリック率が低下しているという場合には、先程のキーワード入札価格での対処法で対応していきます。
また、検索ユーザーがクリックするかしないのかという部分に関しては広告文が大きく影響してきます。
広告文の作り方に正解はありませんので「テストを繰り返していく」という事が前提ですが、クリックされる広告文を作っていく事の基本として、リスティング広告はほとんどの場合競合他社の広告文と一緒に表示されると思いますので、まずは自社の商品やサービスを見つめなおしつつ、競合他社がどのような点を訴求ポイントとしているのか、自社のものと競合他社のものとでの違いはどこなのかを明確にした広告文を作っていくということが大切です。
また「そのキーワードで検索するユーザーとは・・・」という所から考えていき、今まで同じ広告グループにしていたキーワード群を細分化させていきそれぞれに違った訴求ポイントの広告文を紐付けていくという事も、施策の一つとして考える事が出来ます。
この他にもクリック数が少ないときの対処法はあると思いますが、リスティング広告導入時に思っていたよりもクリック数が少ないという場合には、まずは上記の3点の基本的な部分を確認して、クリックされるリスティング広告にしていく事が良いかと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智