ECサイトでリスティング広告を運用する際に気をつけるべき点
リスティング広告は様々な業種業態で活用する事が出来る広告ですが、ユーザーの検索行動に対してダイレクトに自社の商品を訴求できるのでECサイトとの相性は特に良いですよね。
ただ、現在ECサイトは世の中に本当にたくさんありますし、リスティング広告を活用しているサイトも多数あるため、リスティング広告を導入したというだけでどんどん売れていくというものではありません。
またリスティング広告を運用する上で、特にECサイトでは気を付けたほうが良い事もありますので、今日はその基本的な部分をいくつか挙げたいと思います。
・1件あたりの獲得コスト(CPA)の目標値は余裕を持って設定する。
物にもよると思いますが、ECサイトの場合1つの商品が売れたら利益が何十万、何百万と出るようなものはごく一部で、大体の場合は数千円から高くても数万円といった所だと思いますので、費用対効果を高めるため、販売効率を高めるために目標となる1件あたりの獲得コストを抑えて設定してしまいがちです。
もちろん1件あたりの獲得コストは低いに越した事はありませんが、あまり目標値を低く設定してしまうと、出来る施策も限られてしまい、結果としてうまくいかなくなる事があります。
「リスティング広告で売ったら売った分だけどんどん赤字になる」というのであれば問題ですが、その商品を1回売っただけの利益で目標となる1件あたりの獲得コストを考えるのではなく、リピートであったり顧客生涯価値などを考えた上で、きちんと利益が出て広告費にも使うことが出来るという、適正な目標CPAを設定する事が大切です。
・面倒でもきちんとアカウントの設計/設定を行う
これはECサイトだけのことではありませんが、売っている商品数が多いECサイトではその分キーワードや広告グループ、キャンペーン、広告のリンク先ページ(ランディングページ)が多くなるためアカウントの設計や設定がかなり面倒になります。
そこで「面倒だから」ときちんとしたアカウント設計をしないと、リスティング広告からの離脱率やコンバージョン率(CVR)など様々な数値が悪くなる原因となり、無駄な広告費が生まれます。
商品単価が比較的低いECサイトのリスティング広告運用は無駄な広告費をいかに出さないかという事が非常に重要です。
確かにアカウントの細かい設計/設定をする事はとても骨の折れる作業ですが、リスティング広告の運用が成功するかしないかがかかっているという気持ちで、面倒でも最初にきちんと設定する事が大切です。
・あらかじめ目標に合わせた計画を立てておく
最初に計画を立てないで運用する方もいらっしゃいますが、特にECサイトの場合、あらかじめ月単位でも計画を立てて運用することをおすすめします。
リスティング広告での計画を立てておく事で運用をした結果、売上が計画を下回っていた場合には計画表と照らし合わせて、数値のどの部分が下回ったため売上が達成できなかったのかがひと目でわかるので改善施策も明確になります。
また、目標の売上を達成していて、さらに伸ばしていきたいという時もどこをテコ入れしたら売上が伸びるのかという事もよくわかります。
この計画表はエクセルなどで作成すると、途中で計画を修正したり、色々なパターンの予測数値を出す事が出来るので便利です。
以上、ECサイトでリスティング広告を運用する際に気をつけなければいけない点はまだまだありますが、もし現段階であまりうまくいっていないと感じている方で上記の方法を試していないという方は一度試してみると良いかと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智