完全一致で登録したのに異なる検索クエリで広告が表示されるケース
リスティング広告は広告を表示させたいキーワードを登録し、そのキーワードで検索をされた時に表示される広告文を自由に設定する事が出来ます。
設定次第では、出稿側が意図としていないキーワードで広告が表示される事があり、そういったミスマッチを防ぐためには、登録するキーワードに「マッチタイプ」の設定をする必要があります。
リスティング広告のマッチタイプには以下のようなものがあります。
・完全一致
・フレーズ一致
・絞り込み部分一致
・部分一致
完全一致とは、その名の通り、ユーザーの検索クエリと「完全に」一致した場合のみ広告が表示されるマッチタイプの事です。
フレーズ一致とは、入札したフレーズが検索クエリの中に(同じ語順)で出ていれば、そのフレーズの前後に他のキーワードが出てきていても広告が表示されるマッチタイプです。
例)入札キーワード:「自由が丘 賃貸」
広告が表示される検索クエリ:「自由が丘 賃貸 マンション」、「人気 自由が丘 賃貸」など
絞り込み部分一致とは、順序にかかわらず指定したキーワードが検索クエリの中に含まれていた場合に広告が表示されます。
例)入札キーワード:「自由が丘 賃貸」
広告が表示される検索クエリ:「賃貸マンション 自由が丘」
部分一致は順序を問わず、入札しているキーワードが含まれている検索クエリで広告が表示されるのはもちろん、似たような意味の検索クエリや関連する語句が含まれた検索クエリに対しても広告が表示されます。
このマッチタイプの設定、完全一致に設定しておけば、ターゲットではないと思われるユーザーからのクリックを未然に防ぐことが出来ますが、その反面、入札していない見込みユーザーからの検索クエリに対しては、広告を表示させる事が出来ず、機会損失を生む可能性があります。
逆に、部分一致で入札すると、ターゲットではないユーザーからのクリックが少なからず増えてしまい、無駄な広告費を払わなくてはいけなくなる可能性があります。
これは、どれが良いのかというのは、リスティング広告の運用方針により変わりますし、複数ある入札キーワードそれぞれに設定する事もアリですので、柔軟に設定していく事が大切です。
ただ、このマッチタイプの「完全一致」について、完全一致でキーワードを入札したにもかかわらず、登録したキーワード以外の検索クエリでも広告が表示される事があります。
Yahoo!広告では、「登録キーワードと異なる検索クエリに対して広告が表示する例」として、以下のようなものを挙げています。
・変換ミス:検索クエリ「ほn」 登録キーワード「ほん」、「本」
・省略形:検索クエリ「バスケ」 登録キーワード「バスケットボール」
・表記違い:検索クエリ「せんたっき」 登録キーワード「洗濯機」
・漢字、カタカナ、ひらがな表記:検索クエリ「ネコ」 登録キーワード「猫」
・送り仮名の違い:検索クエリ「引越」 登録キーワード「引っ越し」
以上のようなキーワードは、入札しているキーワードと異なっていたとしても、同じキーワードであると判断され、完全一致で入札をしていたとしても、広告が表示されます。
上記はあくまでも一例であり、様々なキーワードがこういった異なる検索クエリで広告表示されています。また時世や検索状況により、変わるとの事です。
変換ミスにしろ、省略形にしろ、検索するユーザーが同じ意味として検索しているのであれば、ほとんどの場合特に問題が無いですよね。
Google広告も同じように完全一致で入札をした場合でも、類似パターンとして、つづりの間違いや送り仮名の違い、省略語でも基本的には広告が表示されます。
ただしGoogle広告では、キャンペーンの設定画面で完全一致やフレーズ一致で入札した時の類似パターンを含めるかどうか、という設定も出来ます。
キャンペーンの設定画面、下のほうにある[キーワードマッチ]をクリックすると類似パターンを含めるのか、含めないのか選べるので、ここで設定出来ます。
先程も書いたように検索するユーザーが同じ意味として捉えて検索をしているのであれば、誤差程度の検索クエリの違いはあまり気にしなくても良いかと思いますが、Yahoo!広告にしろGoogle広告にしろ、拡大解釈的な感じで、完全一致の広告表示範囲を拡大されてしまうのであれば、こまめに確認し、適宜設定をしたほうが良いかもしれませんね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智