キーワードを広告グループで分ける意味
たまに、ご相談をいただき運用しているリスティング広告のアカウントを拝見させていただく事がありますが、広告グループを分けないで運用している方が結構いらっしゃいます。
別に広告グループを分けなかったとしても、広告の出稿自体は出来ますが、より成果を上げていくためには、広告グループはしっかりと分けていかなくてはいけませんよね。
リスティング広告のアカウントの中を簡単に書くと、キャンペーン→広告グループ→キーワードと広告文というような構成になっていて、アカウントの中に、複数キャンペーンを作ることが出来、そのキャンペーンの中に複数の広告グループを作ることが出来ます。
そして広告グループの中には、キーワードと広告文、広告のリンク先URLを設定する事が出来ます。
キャンペーンでは主に予算や広告の配信設定、ターゲティングについての設定をそれぞれする事が出来、広告グループにはキーワードと広告文(広告のリンク先URL)がそれぞれ設定する事が出来ます。
同じ広告グループに入れたキーワードは、どのキーワードで検索されても、出てくる広告文はその広告グループで設定した広告文が表示される仕組みになっているので、あまり訴求ポイントの違うキーワードを同じ広告グループに入れてしまうと、意味が少しズレた広告になってしまう可能性があります。
例えば、ノートパソコンを扱っているECサイトがあったとします。高スペックなノートパソコンから、安くて手ごろな価格のノートパソコンまで一通り揃えており、リスティング広告でも様々なキーワードで出稿しようと考えています。
高スペック ノートPC
安い ノートPC
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と、キーワードを出していったとして、これらのキーワードを同じ広告グループに入れると、広告文も同じ、広告のリンク先ページも同じという事になります。
もちろん広告文が『高スペックのものから格安なものまでノートPC取り揃えています!』というようなものであれば、カバーできると思ってしまいますが(出来なくはないと思いますが)、これは売り手の視点での考え方ですよね。
「安いノートPC」と検索をしたユーザーの優先度は「価格が安い」というところにあるので、『高スペックで~』という広告文よりも『激安ノートPC多数!』というような広告文のほうが目に入りますよね。
さらに、激安商品を一覧にしたページに広告のリンク先を指定しておけば、余計なところでユーザーを迷わせたりする事もないので、購入してもらえる確率も上がります。
同じように高スペックのノートPCを探しているユーザーに対しては『高スペックPC多数取り揃えています』というような広告文のほうが目に入りますし、スペック重視のノートPCを揃えたページにリンクする事で同様の効果が得られるのではないかと思います。
以上のように、そのキーワードに合った広告文と広告のリンク先ページを設定するために、広告グループを分けて設定する事が非常に重要となります。
これを突き詰めていくと、1つの広告グループに1つのキーワードというようになってきますが、手間も労力もかかりますので、まずはキーワードを出したあとに同じようなジャンルのキーワードを集めてグループ分けをする事から始めると良いと思いますよ。
リスティング広告は手間や時間をかければかけるほど、成果が上がりやすくなる広告なのだと思います。
もちろんやっても成果が上がらない、無駄な事をやっていても意味がありませんが、広告グループを分けるという作業はお客様となり得るユーザー(=キーワード)に対し、適切なメッセージを届けるためのものとして非常に大切な事ですので、1つの広告グループに様々なキーワードを一緒に入れている場合には、キーワードを広告グループで分けていきましょう。
株式会社アイエムシー 大塚雅智