無駄なクリックを排除し効率の良いアカウントにしていく
リスティング広告は効果を測定し、その結果に合わせて目的に沿った改善をしていく事が出来ます。
「いくらかけたら、いくらリターンがある」というように確認する事が出来るので、運用するほうもそういった点では楽なのかもしれません。
ただ、広告費は掛けているが思ったように成果が上がらない、という方も中にはいらっしゃいますよね。
もっと効率の良い広告活動をしていきたい・・・、と思っている方は、まず始めに「無駄なクリック」を排除する事から始めると良いかもしれません。
無駄なクリックを減らす方法としては主に以下のような事が挙げられます。
・検索クエリで関係の無いキーワードを見つけ、除外キーワードとして設定する
・効果の無い、または薄い入札キーワードは一時停止にする
・マッチタイプをうまく活用し、関係の無い検索クエリでの広告表示を抑える
・配信地域、場合によっては配信時間などをコントロールする
・広告文を熟考する
「検索クエリで関係の無いキーワードを見つけ、除外キーワードとして設定する」とは、このコラムでも何度か書いていますが、部分一致などでキーワードを入札した時に、少なからず意図としない検索クエリでの広告表示が発生してしまいますので、そういったあまり自社の商品やサービスとは関係のない検索クエリでの広告表示をしないよう、そういった検索クエリは除外キーワードとして登録していきます。
部分一致でキーワードを入札する場合には、必須の作業と言えるかもしれませんね。
2つ目の「効果のない、または薄い入札キーワードは一時停止にする」のも手です。
効果のないキーワードのクリックは広告費の無駄ではないか?という考え方から、そういったキーワードは停止にしてしまえば、無駄なクリックは無くなりますよね。
ただ、的外れなキーワード選定をしていないのであれば、すぐに無駄なキーワードだと判断してしまうのは、取りこぼしの原因になりますので、効果のないキーワードに対しては「どうしたら効果を出す事が出来るのか?」という施策を考えていく事が先だと思います。
3つ目の「マッチタイプをうまく活用し、関係の無い検索クエリでの広告表示を抑える」は、一番最初のものと通じるところがありますが、部分一致で入札しているキーワードは完全一致、フレーズ一致、絞り込み部分一致というようにマッチタイプを変えると、よりターゲットに近いユーザーにのみ広告配信していく事が出来るようになります。
4つ目の「配信地域、場合によっては配信時間などをコントロールする」とは、ECサイトであれば全国に向けて商売をする事が出来るかもしれませんが、東京都内だとか一都三県だとか商圏が決まっている場合には、北海道や沖縄のユーザーに広告を出す必要は全くありませんし、クリックされたとしたら仮に興味をすごく持っていただけたとしてもビジネスに繋がらず、結果、無駄なクリックとなってしまいます。
そういう地域があるのであれば、地域ターゲティング機能を使って広告配信地域を絞ることが可能ですし、そうする事で無駄なクリックを減らす事が出来ます。
配信時間に関しても、対応が出来ない時間帯に関しては広告の配信をスケジュール機能を使い、制限する事も出来ます。
ただ、その場で連絡をしなかったからといって、そのクリックが無駄だと決めつけるのもよくありません。
最初のクリックから数日後にコンバージョンになるという事もありますので、時間帯配信はそういう事も踏まえて判断する必要があります。
最後の5つ目は「広告文を熟考する」という方法です。
私はこれが無駄なクリックを減らすための有効な手段の一つだと考えています。
キーワードと広告文は合っているか、キーワードの意味と広告文は合っているか、キーワードを検索するユーザーの意図と広告文は合っているか、などを確認し、広告文を作っていきます。
これはターゲットユーザーの呼び込みを目的とする事と同時に、ターゲットではないユーザーにはクリックをさせない、という意図もあります。
キーワードで検索をするユーザーは、商品を買おうという購買意欲の高いユーザーもいれば、ただ情報収集しているだけというユーザーまで、様々な意図を持って検索をします。
「このキーワードで検索をする人は誰なのだろう?どういう人がいるだろう?」という事を考えながら、誤解を与えない広告文を作るという事も無駄なクリックを減らすポイントになります。
以上、これら以外にも、無駄なクリックを減らす方法はあると思いますが、上記の物は比較的簡単に実行する事が出来る方法ですので、もう一度自社のアカウントを確認し、「無駄なクリックが多いな」と感じたならば、試してみると良いかもしれません。
株式会社アイエムシー 大塚雅智