季節要因を考えた事があるか?
リスティング広告は合う/合わないはあるのかもしれませんが、基本的にはどんな業種業態でも有効活用する事が出来る広告ですよね。
ウェブ上で完結するサービスやECサイトはもちろん、BtoBビジネスとか実店舗の集客にも活用する事が出来ます。
リスティング広告の特長の一つである「効果測定」をして、無駄なものは排除し、効果の高そうな部分を伸ばしていく事で、より確度の高い広告活動をおこなっていく事も出来ます。
「最近パフォーマンスが下がったな」と感じた時に、改善するためにパフォーマンスの良くない部分の広告を停止にする・・・、という施策をする事はよくあることだと思いますが、もし万が一、パフォーマンスが下がっているのは「今、この時期だから」という事だったら、先々の機会損失に繋がりますよね。
特に、早く改善をしていかなければいけないと思い、短期間での効果測定をしていった場合、そういった状態に陥る可能性があります。
例えば今までは比較的コンスタントにコンバージョンが獲得出来ていたキーワードがあったとします。
最近、急にパフォーマンスが良くないなぁと思い、コンバージョン率を改善するために広告文だったり掲載順位だったり入札価格だったり広告のリンク先ページだったりと短期間のうちに調整したけども、パフォーマンスが改善されませんでした。
その結果、パフォーマンスが落ちた原因として、「その商品のトレンドが過ぎてしまった」とか「ターゲットユーザーにその商品自体飽きられてしまった」と仮説を立てて、その部分の広告の配信停止を決めてしまった、とか。
実際にパフォーマンスが落ちた原因が「その商品のトレンドが過ぎてしまった」のでも「ターゲットユーザーにその商品自体飽きられてしまった」のでもなく、「季節が変わったから(冬から春に変わり、少し暖かくなってきたから)」だとしたら、また秋から冬にかけて広告を再開すれば、以前のような成果を上げられるかもしれません。
ですが「もう売れない商品になってしまったから」と結論付けてしまうと、広告を停止してしまう訳ですから、その後のコンバージョンを見込む事は出来なくなります。
このように、パフォーマンスが悪くなった原因の一つとして「季節」という事を考えてみると、将来の取りこぼしを未然に防げるかもしれませんね。
ただ上記の考え方も、あくまでも仮説であって次に出稿する季節になったら売れなかった、という事になる可能性もありますし、検証するためには年間を通して、広告のオン/オフを調整し、効果を見ていかなければいけませんので手間も時間もかかります。
ですが、なるべく取りこぼしを無くしたい、とにかく件数を獲っていきたいと考えているならば、こういった方法も一つの手ではありますよね。
こういった「季節要因」からさらに拡大して考えていくとパフォーマンスを変化させる外的な要因として(競合他社以外で)以下のようなものがあります。
・平日、土日、祝日
・大型連休(GW、お盆、年末年始)
・記念日(誕生日、結婚記念日)
・イベント(バレンタイン、クリスマス、卒業式)
・給料日前後
・ボーナスの時期
・天候
・テレビなど他メディアへの露出
・時間帯
・月初、月中、月末
一般的には「夏に売れる商品」だとか、逆に「冬に売れる商品」とかいうものがありますよね。
半袖のTシャツだったら夏に売れて冬に売れないのはわかりますし、厚手のコートであったら、冬に売れて夏に売れないのはわかります。
温かい食べ物を提供している飲食店だったら、冬に売れて夏に売れないとか、そういう事もわかりやすいですが、そういったハッキリとしたものでない「あんまり季節は関係ないだろう」と思っているものでも、パフォーマンスが変わった時には一度上記に当てはめてみて仮説を立ててみると、施策の幅が広がるのではないかと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智