もう広告を一度止めちゃえばいいんじゃないか?
リスティング広告の特長の一つに「コンバージョン計測機能」がありますよね。
コンバージョンとは、ユーザーが商品の購入やお問合わせなどアクションを起こした時にカウントされるもので、リスティング広告においては、どのキーワードから、どの広告文からコンバージョンに至ったのか、という事や、1つのコンバージョンを獲得するためにかかった広告費はいくらなのか(1件あたりの獲得コスト、CPA)、クリック数に対するコンバージョンの割合(コンバージョン率、CVR)を確認する事が出来るのがコンバージョン測定機能です。
これを測定する事で、どこに注力すればコンバージョン数を伸ばす事が出来るのか、もっと費用的に効率良くコンバージョンを獲得するためにはどうしたら良いのか、という施策を打つ事が出来ます。
ただ、これはリスティング広告やウェブサイトの中だけのことであって、実際にビジネスをされている方は、電話での注文やお問合わせがあることもありますよね。
スマートフォンで検索、その後電話でのコンバージョンであればリスティング広告の管理画面で計測する事は出来ますが、PCでの検索から電話でのお問い合わせがあった場合、電話コンバージョンを計測するツールなどを使えば別ですが、リスティング広告の管理画面内では計測する事が出来ません。
コンバージョンの計測が出来ないというのは、リスティング広告をより効果的なものにしていくためには非常に痛手となるので、どうにかして計測していきたいとは思いますよね。
わざわざ、コンバージョンを計測したいがために、電話番号をユーザーが見えないところに隠してしまい、「お問い合わせはフォームからだけですよ」とする方がたまにいらっしゃいますが、これは、今まで電話で来ていたコンバージョンをみすみす減らす事になりかねませんし、コンバージョンを計測するという目的のためにユーザーの選択肢を減らしてしまうというのは、なんだか本末転倒な気がします。
ただ、それでも広告の効果を確認したいという方には、いっその事「広告を一定期間止めてしまう」というのも手だと思います。
広告を出している期間、止めている期間で商品購入数やお問い合わせ数、売上等がどのように変化するのか、もし変化しなければリスティング広告があまり機能していないのではないか、という話になりますし、もし大きく売上を下げるような事があれば、やはりリスティング広告が効果的に機能していたのだ、と実感する事が出来ますよね。
「広告を止めている時の売上が下がっちゃった分どうしてくれるんだよ」と言う方もいらっしゃると思います。
それは確かにおっしゃる通りですし、広告を止めず、他の方法で確認する事が出来ればそれに越したことはありませんが、効果があるんだかないんだかわからないまま広告を続け、モヤモヤしているのであれば、一度、自分の肉を切ってでも効果を検証したほうが、後々、最適化をして効果を伸ばしていくキッカケになる事もありますので、やってみることを検討してみても良いと思います。
もちろん1ヶ月も2ヶ月も止めろという訳ではありません。広告を出している期間は毎日電話の反響があるよというのであれば、2、3日でよいと思いますし、全てを停止にせずに特定のキャンペーンを停止にし、2,3日ごとに順番に広告配信を止めていき、データを取ると、どの部分が良くて、どの部分があまり良くないのかということもわかってきます。
この他には通常のコンバージョン計測が難しいという方の対策として、コンバージョンを商品購入完了ページやお問い合わせ完了ページ以外の所に設置し、計測する方法もあります。
例えば電話番号を掲載したお問合わせページや実店舗を経営しているならばアクセスマップなど。
誰でも訪問するページに設置しても意味がありませんが、設定する場所をきちんと考えた上で設置すれば、改善に役立てる数値データを取得する事が可能となります。
以上、通常のコンバージョンが取れない場合の広告の効果を確認する方法でしたが、これはあくまでも一つの案としてです。
先程も書きましたが、そこそこ成果があるのであれば広告は継続して出し続けたほうが良いに決まっていますし、1日2日であったとしても、それによる機会損失が大きすぎるというのであればやらない方が良いです。
ただ、コンバージョンが計測出来ず、リスティング広告の効果に疑問を感じている方であれば、1日2日止めたところで、そこまで気にならないと思いますし、止めることで効果を実感する事が出来るなら、やってみるのも良いのではないかと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智