ターゲットを明確にすればするほどメッセージは届きやすくなる
リスティング広告は、検索キーワードに連動して表示される広告です。
なので、自社の商品やサービスを買ってもらえそうなターゲットが検索をするキーワードをあらかじめ用意しておき、そのターゲットに合わせた広告文、広告のリンク先ページを用意する事で、商品の購入や資料請求、お問い合わせなどに繋げていく事が出来ます。
そのためにリスティング広告を導入する時には、まずキーワードを選択して・・・、というように考える方が多いと思いますが、キーワードから考えるのではなく、まずは「誰が商品を購入してくれるのか?」というターゲットを明確にすることから始めたほうが良いかもしれません。
「ターゲットなんて、自社の商品なんだから、そんなのはもうわかってるんだよ」と思う方もたくさんいらっしゃると思いますが、どこの誰が購入してくれるのか?はもちろん、「どんな時に必要になるのか?」、「この商品を購入する人はどんな悩みを抱えているのか?」など、今まで想像していたターゲット像からさらに一歩踏み出して考えていくと、キーワードの選定や、そのキーワードで検索するユーザーへ届けるメッセージも明確になるため、届きやすい広告運用が出来るようになります。
キーワードの選定や広告文だけではなく、広告のリンク先ページの内容であったり伝え方というのも、ターゲットに合わせて変えていく事が出来ますので、そういった事が出来れば尚良いですよね。
この他にも、ターゲットを明確にすることで、地域配信や時間配信、広告配信デバイス(モバイルの入札単価調整率)にも影響します。
商品やサービスを購入してもらえるお客様が都内にしかいない、または自社で対応出来るのが都内だけというのであれば、北海道や沖縄に広告を出す必要もないですし、「夜のほうが購買意欲が高そうだ」というのであれば、夜間にキーワードの入札価格を上げておくというような設定も出来ます。
また、「ウチのサービスはどちらかというと、家や会社で検索するよりも出先だな」というのであれば、スマートフォンへの入札価格を上げておくというように設定をする事も出来ますよね。
ある程度の期間、リスティング広告を運用し、データが溜まってきているのであれば、そのデータを元に効果が高い部分に対して、入札価格を上げる、予算を集中投下するという施策をしていくと、より高いパフォーマンスを得る事が出来ますが、初期の段階ではそういう事が出来ませんので、まずはこのように「ターゲットを明確に」した上で、「そのターゲットはこうだな」というように想像し、設定をしていくと良いのだと思います。
もちろん、これは仮説になるので、当たる時もあれば外れる時もあります。
リスティング広告の運用を始めたあとに、もし仮説が外れてしまったとしても、「オレってバカだなぁ」などと思うのではなく、仮説と検証を繰り返していく事が出来るという点もリスティング広告の特長の一つなので、「失敗パターンの一つがわかった」と開き直り、その出てきた結果から、新たなターゲットを想像していくという前向きさも大切だと思います。
最後に、このターゲットを明確にしていくという事は、地域配信、時間配信、広告配信デバイスなどの設定の部分や、キーワード選定や広告文の作成、広告のリンク先ページの表現を決める事以外に、キーワードのマッチタイプ、キーワードの入札価格など細かい事にも関係してきます。
それはつまり、リスティング広告の運用全体に関わる事と言っても過言ではありませんので、リスティング広告を効果的に運用していきたいと思うのであれば、まず最初にきちんとターゲットを明確にする事から始めたほうがいいと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智