検索広告のインプレッションシェア損失率(広告ランク)の改善方法
リスティング広告は掲載結果を元に、より効果を出せるよう改善していく事が出来る広告です。
その改善を行うためには、広告費がいくらかかってて、何回クリックされてて、広告の表示回数は何回で、コンバージョン数は何回で・・・、というように、現状がどのようになっているのかという効果測定をしなくてはいけません。
現在、リスティング広告では様々な数値を管理画面から確認する事が出来ますよね。
Yahoo!広告とGoogle広告では、確認出来る数値等が若干違いがありますが、以前と比べてみると、かなりの種類の数値を確認する事が出来て、ちょっとビックリします。
こういった数値はただ結果を見るだけではなく、その結果を元に問題点を見つけ、改善に繋げていかなければいけません。
その様々ある数値の中の一つに「検索広告のインプレッションシェアの損失率(広告ランク)」というものがあります。
これはGoogle広告でのみ確認出来る指標ですが(Yahoo!広告には似たような?指標として「インプレッションシェア損失率(掲載順位)」というものがあります)、この検索広告のインプレッションシェアの損失率が高くて困っているというご相談をいただいた事があります。
ちなみに、インプレッションシェアの損失率とは、何かしらの原因により、広告表示機会があったのにも関わらず広告が表示されなかった、その割合の事です。
なので、仮にインプレッションシェアの損失率が50%だった場合、広告の表示機会が実際には1,000回あったとしたら、その内500回しか広告表示(インプレッション)がされなかったという事になります。
広告を出したいと思っているキーワードで検索をされているにも関わらず、何かしらの原因で広告が表示されなかったとしたら、それは間違いなく機会損失になるので、出来る事ならばインプレッションシェアの損失率は0%、もしくは限りなく低くしておきたいところですからね。
今回の「インプレッションシェアの損失率(広告ランク)」とは、広告ランクが低いことが原因で広告表示機会があったにも関わらず、広告表示がされなかった数の割合という事になります。
話を戻しますが、そのご相談内容は「インプレッションシェアの損失率(広告ランク)というところの数値がすごく悪いから改善したいんだけど、品質スコアを改善すればいいんだよね?」というものでした。
確かに広告ランクを決定する要因の一つに品質スコアがありますので、品質スコアを改善すれば、インプレッションシェアの損失率(広告ランク)は改善されます。(もしかしたら、この方は広告ランクと品質スコアを混同していたのかもしれません)
広告ランクとは、広告の掲載順位を決める指標で、広告ランクが高い順に広告が上位に掲載されていきます。
この広告ランクは品質スコアとキーワードの入札価格で決まるため、品質スコアを改善することもインプレッションシェアの損失率の改善に繋がりますが、手っ取り早く改善したいなら入札価格を今よりも上げることで改善する事が出来ますよね。
ただ、入札価格も適当に決めているわけではないと思いますし、インプレッションシェアの損失率を改善するために入札価格を上げて、その結果クリック単価が上がり、全体の費用対効果が悪くなってしまったら本末転倒もいいところなので、その点バランスを考えて調整する必要があります。
「今のままで入札価格を上げるんだから、費用対効果は確実に悪くなるよね?」とお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは必ずしもそうとは限りません。
入札価格を上げる事で、広告の掲載順位が上がり、その結果クリック率も上がった。
品質スコアはクリック率も決定要素の一つですので、入札価格を上げることで結果として品質スコアが上がるという可能性もあるため、一概に費用対効果が悪くなるとは限りません。
また、今まではユーザーが比較検討をしている時に、広告ランクが低いため広告が出たり出なかったりしていたかもしれません。
「さっきの商品良かったんだけど、どれだっけな?あ~、さっきのウェブサイトどれだっけ?」と、せっかく気に入っていただけたのに広告が表示されなかったため、他社にお客様を取られてしまった、という事も考えられます。
そういった事が無いように、インプレッションシェアの損失率を抑えることで今まで取りこぼしていたコンバージョンを獲得する事が出来れば、コンバージョン率も改善される可能性もあるため、費用対効果が良くなるという事も考えられますよね。
元々キーワードを選定する際、適当にキーワードを選んだわけではなく、「お客様になりそうだな」という事を考えて選んでいるんだと思います。
インプレッションシェアの損失率が高いという事は、お客様になる/ならない以前に、広告を出したいと思っているキーワードに対して広告表示の機会を奪われているという事になるため、出来る限りインプレッションシェアの損失率は抑えておいた方が良いと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智