リスティング広告を自社で運用するメリットとは本当にメリットなのか？
公開日: 2014年10月3日
リスティング広告ははじめるだけであれば比較的簡単にはじめる事が出来る広告ですよね。
何か資格がなければはじめられないという事もありませんし、広告費も自分たちで決める事が出来るので、まずは自社で運用をしてみようと、はじめられる方もいらっしゃいます。
ただ、やはり色々と操作や管理が面倒だとか、リスティング広告での成果を期待したいと思っている方は代理店に任せてリスティング広告を運用するというスタイルでやっている方も少なくはありません。
どちらがよいのか、という話題については、どちらにもそれぞれメリットデメリットがあるため、一概にどっちとは言えませんよね。
これについての答えは、私も正直わかりません。
自社でリスティング広告を運用する場合のメリットとして、
・代理店へのフィーを払わなくて済むので経費の削減になる
・リスティング広告の運用ノウハウを溜めていく事が出来る
・そのノウハウを継承していく事が出来る
・急な変更などにも柔軟に対応できる
などがありますでしょうか。
代理店へのフィーはそれぞれ若干違いがありますが、私の場合は広告費の20%でやらせていただいております。
確かに、自社で運用するのであれば、その20%は払わずに済むため、広告費の額が大きければ大きいほど自社で運用したほうがお得なのではないか、という事のようですが、代理店へのフィーを払わなければ、その分丸々費用が浮くのかと言ったら、その限りではありませんよね。
例えばリスティング広告の運用担当者を専属で雇い入れたら、その人件費がかかります。
専属でなかったとしても、そこに人員を配するという事は、その分の人件費というのが発生します。
また、リスティング広告をマスターするためにウェブサイトでの情報収集や書籍での情報収集、セミナーへの参加など、それらを行うのだって人を使えば人件費になるわけですし、微々たるものかもしれませんが書籍の購入費用やセミナーへの参加費用などもかかってきます。
仮に社長が「自分でやるからいいよ」と思っていても、社長がリスティング広告を運用するために時間を割かなければいけない事は事実ですし、本来やらなければいけない仕事がリスティング広告を運用するせいで後回しになってしまっていたとしたら、換算は出来ませんが、何かしらの損失が出ている、出てくると考えなければいけませんよね。
自社でリスティング広告の運用をするにあたって、換算出来る費用+換算出来ない費用がかかってきますので、そういった事をすべて含めたうえで、代理店へ支払うフィーと比較し、それが本当にメリットなのかを考える必要があります。
また、自社でリスティング広告を運用していけば、その運用ノウハウが溜まるのは間違いありませんが、ノウハウを溜めるまでの時間というのはどうしてもかかってしまいますし、ノウハウを溜めるまでには様々な失敗も経験していかなければいけません。
リスティング広告の代理店であれば、それまでに数十、数百のアカウントを運用してきた実績があると思いますし、その分失敗も色々としてきているので、リスティング広告を運用するノウハウはもちろん持っていますし、そのノウハウを運用に活かしていく事が出来ます。
ノウハウを溜めたいけれども、すぐに成果を出したい、失敗は極力避けたいと思うのは間違いだとは言いませんが、少し矛盾した考え方なのかな？とも思います。
溜めたノウハウを継承していく事が出来る、という点も同じように時間がかかりますし、継承できるかどうかというのは、社内の体制であったり、教える側の人間、教わる側の人間、それぞれの特性や相性なども関係してくるので、必ずそのノウハウが継承していけるかどうかというのは正直わかりません。
急な変更にも対応が出来るというのも、自社で運用するメリットとして挙げましたが、これは別に自社での運用ではなく、代理店でも出来る事ですよね。
代理店によって変わるのかもしれませんが、急な変更の依頼であったとしても対応している代理店だってありますので、これは自社で運用するメリットにはあまりならないのかなと思います。
このほかにも、挙げればいろいろとあるかもしれませんがこれで以上です。
「お前は代理店側の人間だからそういう事書くんだろ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに代理店側の人間なので、自社でリスティング広告を運用するという事に対して色メガネで見てしまっているのかもしれませんが、自社で運用するメリットと思われる事って、本当にメリットなのかな？と純粋に疑問に思ったので書かせていただきました。
自社で運用をするのと、代理店に任せるのと、どちらにしようか悩んでいる方にとって、少しだけでも参考になればいいなと思います。（ならないか・・）
株式会社アイエムシー 大塚雅智
