競合他社が多い事は必ずしも悪い事ではない
たまにリスティング広告を運用されている方が、「ウチの業界は競合他社が多くて困る」とか「競合他社のいない所を狙って広告を出していきたい」というようなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。
リスティング広告は競合他社に左右されますので、確かに競合他社がいないほうがやりやすいですし、効果も上げやすいのかもしれません。
なので、なるべく競合他社がいない部分を狙っていき、競合他社の多いところは避けてリスティング広告の運用をされている方がいらっしゃいますが、これが必ずしも正しいとは限りませんよね。
競合他社も、むやみにリスティング広告を出稿しているわけではなく、何かしら勝算があって出稿しているのだと思いますので、ただ単に”競合他社が多いことが悪い事だと決め付けるのは良くありません。
むしろ、狙っている競合他社が多い場合、その部分ではある程度のリターンが見込めるから出稿しているのだ、と考えたほうが自然な気がします。
逆に、競合他社がいないという事は、その部分では勝算がないから他社も出稿していないという可能性もありますので、注意しなければいけませんよね。
競合他社が多くても、リターンが見込めるターゲットユーザーが多くいる部分であるならば、そこを避けて競合他社のいない部分を探すことに注力するよりも、”どうすれば競合他社に勝つ事ができるのか”を考えていくほうが、比較的簡単に、より多くの成果を得られる場合もあります。
もちろん、最終的には「収益」を考えなければならず、同じ業種、同じ業界であったとしても、ビジネスの”やり方”次第で収益は大きく変わります。
同じ業種でもある会社は、1件あたりの獲得コストを100,000円でも採算が取れるというケースもあれば、他の会社は1件あたりの獲得コスト10,000円以内じゃないと採算が取れないというケースもあります。
競合他社が多く、結果として1件あたりの獲得コストが高くなってしまい、投資に対しての収益が見込めないという場合には、競合他社が少ない場所を探す、という次の手を考えていかなければいけませんが、そうではないのに、ただ「競合他社が多くて嫌なんだよね」と言っているようでは、自ら難しいほうへ進んで行ってしまっているというように感じます。
色々とアイデアを出して、新しいターゲット層へアプローチしていくという事は非常に大事な事で、競合他社も少なく、成約率の高い新たなターゲット層を見つけることが出来れば、低いコストで大きな成果を得ることも出来ます。
ですが、それを見つける施策にしても、見つけるためのコストが掛かってきますし、当然、時間も掛かります。
「競合他社が多いから嫌だ」と必要以上に競合他社を恐れているのではなく、「競合他社がいるところにはチャンスがあるのかもしれない」と捉え、競合他社に挑んでいってシェアを奪うくらいの気持ちも大切なのだと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智