形だけのコンバージョンを元にした施策は考え直さないといけない
リスティング広告は、その成果を図る目安や改善指標の一つとして「コンバージョン計測」という機能があります。
例えばECサイトであれば、「購入完了ページ」を一つのゴールとして設定した中で、リスティング広告からその購入完了ページへ到達した回数、日にち、時間、キーワード、デバイスなど、ゴールに至ったデータを計測する事が出来ます。
ECサイトではなく、お申込みであったりお問い合わせなども同様に、ゴールとして設定し、コンバージョンを計測していく事で、予算の掛け方やクリック単価、掲載順位など見直して、より高い効果を得るための施策をしていく事が出来ます。
このように、コンバージョンを設定し、コンバージョンの数を増やしていく事やコンバージョン単価を下げる事はリスティング広告をより効果的に運用するためには必要な事ですが、たまに、購入完了だったりお問い合わせ完了というもの以外でコンバージョンを計測しているケースがありますよね。
普通にコンバージョンの計測が出来る業種やサービスをやっているウェブサイトであっても、”メールマガジンへの登録を1つのコンバージョンで設定している”場合、所謂、将来の見込み客を探すという意味でのコンバージョン計測している場合もあります。
これは、名前とメールアドレスだけを、ひとまず登録してもらい、今後もそのユーザーにだけアプローチしていく方法として有効であり、確かにコンバージョンの計測場所としてはアリだと思います。
メルマガ登録をしてもらい、定期的にアプローチをする事で見込み客から顧客へと誘導していくというのは、手段の一つですし、一度興味を持ってもらっているので、まっさらなユーザーよりは契約に結びつく可能性も高まりますよね。
ただ、メルマガ登録であったり、資料の無料ダウンロードなどもそうですが、その後、メルマガを配信しないのではあまり意味がありませんし、メルマガを配信しているにもかかわらずサービスへのお申込みが取れないようであれば、そのメルマガでのコンバージョンを増やしたところで・・・、という事になってしまいます。
要は「売り上げにならないコンバージョンを目標に設定しても意味がない」という事です。
メルマガや資料のダウンロードから、ユーザーのメールアドレスを取得し、その後、少し時間がかかっても契約になる、というのであれば全然構わないのですが、ユーザーのメールアドレスを取得したところで契約に結びつかないばかりか、メルマガ登録なのにメルマガを全然発行しなかったり、定期的にアプローチをしないなんていう事だったら、ハッキリ言ってそんなところにコンバージョンを設定すべきではないですし、コンバージョンを増やす意味がありません。
リスティング広告を導入した目的を忘れてしまっているのか、ごく稀に、売り上げや契約数が上がっていなくても、「コンバージョンが取れているから安心だ」なんて言う方もいらっしゃいますが、根本的な部分が間違っていると言わざるを得ません。
まだ、メルマガもきちんと書いて、それでも反応が無いというのであれば、まだ救われますが、メルマガも書かない、でもメルマガ登録完了をコンバージョンに設定しているというのなら、そのコンバージョンはすぐに停止したほうが、前向きな改善をしていけるのだと思います。
メルマガをきちんと書いているけれども契約に結びつかないというのであれば、そのメルマガの内容を見直したりする必要もありますが、そこからのコンバージョンは、現状”売り上げに結びつかない”状態だという事を認識し、そこから発生するコンバージョンについては、あまり重要視せずにリスティング広告の最適化をしていく事も必要だと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智