キーワードによるミスマッチの原因と対策
リスティング広告は出稿する側が、広告を出したいキーワードを決めることが出来ますよね。
ターゲットユーザーがどんなキーワードで検索をするのか?と想像し、そのキーワードに対して広告を用意する事が出来るので、自社で狙っているターゲットユーザーを自社サイトへ誘導できると思ってしまいますが、設定方法などにより、そうではない場合も多々あります。
例えば、キーワードのマッチタイプをデフォルトの「部分一致」にしていた場合、入札しているキーワードと部分的に一致した場合に広告が表示されるので、狙っていたターゲット層はもちろん、ターゲット層ではないユーザーにも広告が表示されるケースがあります。
ターゲットではないユーザーにクリックされてしまった場合、”無駄なクリック”となる可能性がかなり高いので、そうならないために、キーワードのマッチタイプを部分一致ではなく、「完全一致」や「フレーズ一致」、「絞り込み部分一致」などに設定すると、そういったミスマッチを極力減らすことが出来るようになります。
このように書くと、「部分一致」がダメだと思ってしまうかもしれませんが、そうではありません。
完全一致、フレーズ一致、絞り込み部分一致などのマッチタイプは、ユーザーが絞り込まれる分、出稿側が想像出来なかったターゲットユーザーへのアプローチが出来なくなる、または少なくなってしまいます。
部分一致は、そういった想像出来なかったターゲットユーザーをも拾う事が出来る可能性があるので、そういったマッチタイプの特長と、自社のリスティング広告の運用方針などと合わせて考えていく必要があると思います。
「出稿側が想像出来ないターゲットユーザーも取り込んでいきたいけれども、ターゲットではないユーザーには広告を表示させたくない」という場合には、「除外キーワード」を設定していきます。
この除外キーワード(Yahoo!広告では対象外キーワード)は、仮に部分一致でキーワードを設定していたとしても、除外キーワードに登録されているキーワードで検索された場合には広告が表示されないという仕組みです。
除外キーワードの設定を使うことで、部分一致(それ以外のマッチタイプでも)をより有効に活用する事が出来、ミスマッチを減らすことが出来ます。
この除外キーワードにも、部分一致、完全一致などとマッチタイプがありますので、設定する際はその点気をつけて設定してください。
最後に、キーワードではターゲットユーザーとターゲットではないユーザーを分けられないケースもありますよね。
例えばビッグワードなんかは、同じ検索キーワードであったとしても、購買意欲が高いユーザーもいれば、購買する気もないユーザーもいたりと、検索の意図は様々ですよね。
マッチタイプを完全一致にしても、そもそもが同じ検索キーワードなので購買する気もないユーザーに対しても広告が表示されてしまいますし、同じ理由で除外キーワードでも対処する事が出来ない・・・、そんな時は、「広告文でターゲットではないユーザーにクリックさせない」という事を考えていく必要があります。
自社で扱っているサービスや商品の事をより具体的に、より分かりやすく伝えていく事で、ターゲットではないユーザーの方が広告文を見たときに「自分が探しているものではないな」と感じてもらうことが出来るかもしれません。
どんな広告文が良いかなんて、正解は扱っている商品やサービスによってそれぞれだと思いますので、色々とテストをしていく事も必要になってくると思います。
たしかに、どんなに色々と考えて作った広告文であっても、広告表示はされてしまうのでターゲットではないユーザーのクリックを100%阻止するということは難しいかもしれませんが、どんなに少なくても、そういったミスマッチによるクリックを減らしていけば、少しずつでも費用対効果は改善されていきますよね。
以上です。
「リスティング広告はターゲットにだけ届いているんだ」と思っていても、実際ふたを開けてみたらそうではなかったという事はよくありますし、「他社に取り負けている」と思っていたが実際にはターゲットが見ていないだけだったなんて事もありますので、まずはきちんとターゲットに広告を届けるよう、設定の見直しをしてみてはいかがでしょうか?
株式会社アイエムシー 大塚雅智