リスティング広告を運用する人にとって最も大切な能力
リスティング広告を運用する上で、必要な能力というのは複数ありますよね。
リスティング広告の用語や管理画面の操作などの基本的な知識はもちろん、ウェブの知識も必要ですし、数値を読み解く力、分析力や、改善する力なども必要だと思います。
リスティング広告を運用する方の立場や役割によって変わってくるかもしれませんが、もし「リスティング広告を運用する上で、一番必要な能力は何か?」と聞かれたとしたら、私は「想像力」と答えます。
リスティング広告で必要な想像力とは、「顧客を想像する力」のことです。
リスティング広告は、お客様はどんな人で、どこで、どんなシチュエーションの時に検索をするのか?という事をまず想像するところから始めます。
数パターン用意することもありますし、広告予算や広告方針によって、一つの顧客像だけを用意する場合もありますが、どちらにしろ、まずは「顧客を想像する」事から始まります。
「自社にとってお客様は誰なのか?」を想像することが出来れば、キーワードの選定はもちろん、広告文や広告のリンク先ページでの訴求ポイントも変わってきますよね。
要は伝えるメッセージが変わる、という事です。
そうすることで、ターゲットとして狙っているユーザーを的確に呼び込むことが出来ますし、逆にターゲットではないユーザーを除外することにも繋がります。
これはリスティング広告の特長の一つでもありますよね。
この、顧客を創造する時に大切なのは、売る側の目線ではなく「お客様の目線で想像する」という事です。
売る側の目線でだけ考えていたら、それは売り手の思考や願望なだけであり、別に「顧客を想像」しているわけではありません。
お客様は何を考えて、どんな行動に出るのか、生活パターンはどうなのか、というところから顧客を創造し、どういう広告の出し方をして、どんな文言で、何を伝えれば振り向いてもらえるのかを考えていくことが非常に重要なのです。
また、この想像力はリスティング広告の効果を改善する時にも必要になります。
出てきた結果(数値)を見ると、どんな人が検索をしているのかがわかりますよね。
例えば日中のインプレッション数やクリック数が多いようなら、「勤めている人が会社から検索しているのかな?」とか、朝とか夕方にスマートフォンからのアクセスが多いようなら「通勤時間に見ているのかな?」とか。
そうやって想像することで、「じゃあ、この人たちをもっと増やすためにはこうしよう」とか「この人たちへアプローチするためにはこのようにしよう」というように改善施策に反映することが出来ます。
もちろん、「想像」なので、間違っている時もあると思いますが、それはあまり気にしないほうがいいかもしれません。
だって、正解なんて数値を見るだけではわかりませんし、それこそ100%の正解なんて誰にもわからないことなので、失敗を恐れるあまり想像することをやめ、改善の手を止めてしまうのではなく、どんどんお客様を想像し、あの手この手と試してみて、効果検証を繰り返すことで、結果として、より良い方向へ進めるのだと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智