ビッグワードを部分一致で運用する時の考え方と注意点
リスティング広告を運用する上で、ぶつかる壁の一つとして「ビッグワード」がありますよね。
競合他社の多いキーワードであれば、クリック単価が高騰してしまい、中にはクリック単価○千円というようなキーワードも存在します。
「1クリックにそんな高い広告費は払えない!」と感じてビッグワードでの広告出稿は諦めるという方もいらっしゃると思いますし、それも考え方の一つだと思いますが、諦めてしまう前に一度「なぜクリック単価が高いのか」を考えてみる必要があると思います。
キーワードのクリック単価というのはキーワードの品質スコアや他社の広告ランクなどが関係して決まるので、自社での入札価格だけで決まるものではありませんが、競合の多い、単価の高騰したキーワードであれば、他社も1クリックあたり、それなりの金額を払って出稿し続けているのだと思います。
「どんなに高くても費用対効果が合っているのであれば出稿し続けても構わない」という気持ちで出稿しているのかもしれません。
基本的にビッグワードは、検索数が多く広告の表示回数が多く見込めるキーワードです。
広告の表示回数が多いので、その分クリック数も多くなるためきちんとした受け皿を用意してあげればばコンバージョンの”数”が獲れるキーワードであるとも言えますよね。
“数”が稼げるキーワードを発掘しようと思ったら、それはなかなか大変な作業ですので”ビッグワードを外して”アカウント全体の費用対効果を上げていく事も戦略の一つですが、数を稼げるビッグワードをいかに”費用対効果が合うように運用していくか”という事も戦略の一つとして検討してみるのも良いかもしれません。
そのビッグワードを入札してリスティング広告を運用する場合、特に気をつけなければいけない部分として以下の点があげられます。
・除外キーワード/対象外キーワードの設定
・広告文の精査/テスト
・競合調査
・品質スコア
部分一致でキーワードを入札する場合、それが特にビッグワードだというのであれば除外キーワード(対象外キーワード)の設定は必須となります。
広くアプローチをしていこうとすると、どうしても無駄なクリックが発生しやすくなってしまいますが、ただでさえクリック単価が高いわけですから、なるべく無駄なクリックは避けたいですよね。そのためには除外キーワードの設定が不可欠となります。
また同じように「広告文の精査」も非常に重要です。広告文にはクリックしてもらう為の役割もありますが、それと同時にクリックさせないための役割があります。
ターゲット外のユーザーが検索した時には「あなたはターゲットではないですよ」と伝わるような広告文を作っていかなければいけませんし、そのためには広告文のテストをしていかなくてはいけません。
この広告文のテストはキーワードの品質改善にも繋がるので、やっていかなければいけない事の一つになります。
ビッグワードは競合他社が多いので、他のキーワードで検索された時よりも比較検討されやすくなります。
自社の商品やサービスを選んでもらう、比較検討対象に入れてもらうためには、まず競合調査をおこない、自社の商品やサービスの伝え方を考えていかなければいけません。
なるべくクリック単価を抑えたいと思うならば「品質スコア」も重要になってきます。
キーワードの品質スコアが高ければその分、低いクリック単価で上位掲載する事が可能となります。
ただ品質スコアはこちらで決められるものでもありませんので、広告のクリック率だったり、キーワード、広告文、広告のリンク先ページそれぞれの関連性を高めていくなど、品質スコアの改善もしていく必要があります。
以上です。
最初に書いたとおり「ビッグワードは避ける」というやり方もあると思います。
かなりクリック単価が高騰していて、ホントに手に負えないようなキーワードも中にはありますし、費用対効果を重視して運用する際に、1件あたりの獲得コストがとにかく悪いビッグワードがあったとしたら、「これは止めておこうか」と考えるのは普通の事だと思います。
ですが「クリック単価が高いから」という理由だけで最初から出稿を検討しないというのは、場合によっては”もったいない”事になる場合もありますので、うまく運用していく方法はないものかと、一度可能性を考えてみるのは良いのではないかと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智