なぜ掲載順位を上位にするとコンバージョン率が上がるのか

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リスティング広告を運用していて最も改善したい数値の一つに「コンバージョン率(CVR)」がありますよね。

費用対効果や売り上げに直結する指標なので、運用していると改善したいと感じる場面も多いと思いますが、そのコンバージョン率を改善する、要は上げていく施策の一つに「掲載順位を今よりも上位にする」というものがあります。

もちろん扱っている商品やサービスによって異なる場合もありますし、必ずしも掲載順位を上げればコンバージョン率も上がるとは言いきれませんが、掲載順位が上がるとコンバージョン率も上がるというものが多くあります。

ただ、「掲載順位を上位にするとコンバージョン率が上がるという仕組みがわからない」という方もいらっしゃると思います。

“きちんとコンバージョンが獲得出来ているキーワード”という前提条件としての仮説ですが、「掲載順位が上位の場合と下位の場合では比較検討する競合他社の数が変わるからではないか」と考えています。

なにか探し物をするために検索するユーザーは大抵の場合、上から広告文を見ていきクリックするかどうかチェックしていくのだと思います。

自分が探している情報が載っているウェブサイトなのかどうか、広告文を上から見てクリックするかしないか検討しますよね。

例えば、安いパソコンを買おうと思い、「パソコン 格安」と検索をしたとします。

その場合、「格安のパソコン探しなら!」とか「激安パソコンショップ」というような広告文が出てきます。

中には価格を訴求していない「高機能パソコン販売」などという広告文も出てくる事もありますよね。

その表示された広告文の中から、安いパソコンを扱っていそうな広告文を何件かクリックし、どのショップで買おうかと検討していくと思いますが、検索するユーザーによって、またはその検索をしたときの状況などにより比較検討をする件数が変わってきます。

広告を3件見てその中から比較し購入してしまうユーザーもいれば、10件見てその10件の中から比較検討し、購入するユーザーもいると思います。

「パソコン 格安」と検索したときに表示されたリスティング広告が10件あり、そのうち安さを訴求した広告文が8件出てきたとします。

その安さを訴求した広告文8件の中で上位2件だけを見て購入に至ったユーザーは、その2件を比較検討し購入するため、確率としては2分の1です。

一方、その価格が安いという事を訴求している8件の広告文全てを見て購入したユーザーは8件の中で比較検討しているため確率としては8分の1という事になります。

なので、掲載順位を上位にすると自社の商品やサービスを比較検討される競合他社の数が減るためコンバージョン率が上がるということになるのではないかと考えています。

2社の中から選ばれる確率と8社の中から選ばれる確率という風に考えていくと、上位に掲載したほうがコンバージョン率が良くなる気がしますよね。

と、ここまで書いていてなんですが、コンバージョンが発生するという事は掲載順位が上位か下位かという問題だけではなく、様々な要素があり、その上に成り立つものです。

先程のパソコンの例で言えば、どんなにリスティング広告の掲載順位を高くしていたとしても実際のパソコンの価格が競合他社よりも30%も高いというようであれば、コンバージョン率は上がりません。

なので掲載順位を上位にする事でコンバージョン率を上げる事が出来るキーワードというのは、あくまでも実際にコンバージョンが獲得出来ているキーワードで、尚且つランディングページや実際の商品、提供するサービスの内容も他社には負けない!というものに限られます。

検索をするユーザーの中には、リスティング広告の掲載順位などは全く気にせず「別に上から順番になんて見ないよ!」という方もいらっしゃれば、「とりあえず一番上に出てきていたらクリックする」という方もいらっしゃいます。

上から順番に見ないという方は、広告文をざっと見た中でピンときたものをクリックしているのだと思います。

そういったターゲットユーザーに対しては、一番最初にクリックしてもらえるような広告文を作っていく事が重要ですし、とりあえず一番上に出てきている広告をクリックするというユーザーに対しては、その検索の段階でクリックされては困るキーワードへの広告出稿をしないよう除外キーワードなどの設定をし、対処する必要があります。

でもこれは、リスティング広告を効果的に活用していくための基本と言えば基本ですよね。

基本的な事はきちんとやったあと、「あともう少しコンバージョン率を伸ばしたい」というように思い、掲載順位を上位にする余地があるのであれば、試してみる価値はおおいにあると思います。

株式会社アイエムシー 大塚雅智

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