入札価格の調整率を細かく設定する時の注意点
リスティング広告ではキーワードを入札し、そのキーワードを検索したユーザーだけに広告を配信するというだけでなく、地域や曜日などで様々なターゲティング設定もする事が出来ます。
広告を配信する/しないという設定はもちろん、「効果的だ!」と思われる地域や曜日、またはスマートフォンなどに対しては、”入札調整率”というものを使い、例えば「スマートフォンユーザーへは通常の入札価格の150%に設定する」だとか、「東京都内のユーザーには120%の入札価格にする」などという事も出来ますよね。
また、逆に「ちょっと抑えたいな」と思うターゲティングについては「通常の入札価格の50%に」などというようにも調整をする事が出来ます。
これにより、ターゲティングを設定する際の幅が広がり、広告主としてはより効果が上がる場所へ効率よく広告を出すことが出来るようになりました。
この入札調整率についてですが、時間帯、地域、デバイスで設定をする事が出来るのですが、設定する時の注意点として、”複数の入札調整率を使用した場合、全てを掛け合わせた数値になる”という点です。
なので、仮に100円の入札単価で、スマートフォン向けの広告に「+20%」の入札調整率を設定し、さらに、東京都にだけ「+30」の入札調整率を設定すると、
100円×120%=120円
120円×130%=156円
という事になります。
これをきちんと把握していないと、想定外のクリック単価になってしまう恐れもありますので注意しなくてはいけません。
ただ、上記の例のように簡単なものであれば把握できるかもしれませんが、これに、各曜日の時間帯ごとに、細かく入札価格の調整を設定していたとしたら、全てを把握するのが困難になり、「実際のところ、入札価格はいくらなんだっけ?」という事にもなりかねません。
Yahoo!広告でも、Google広告でも、このような細かな入札価格の調整率を設定している人向けに、計算ツールが用意されています。
そのキャンペーンで設定している入札価格の調整率から、掛け合わせていくと実際の入札率はどれくらいになるのか、というのが一目でわかります。
確認方法は、Yahoo!広告は確認したいキャンペーンのページを開き、中段右らへんに「計算ツール」というリンクがあります。
これをクリックすると、「デバイス」、「地域」、「曜日・時間帯」と、設定している入札調整率を選択する事が出来ますので、確認したいターゲティング設定を選択していくと、「最終的な入札価格調整率」のところに表示されます。
Google広告では、[すべてのキャンペーン]から[設定タブ]→[すべての設定]をクリックし、[表示項目]→[表示項目の編集]で「アクティブな入札価格調整」を選択し、適用をクリックします。
すると、キャンペーンの列に「アクティブな入札価格調整」の項目が出てきて、設定しているターゲティングの種類の下に「計算機アイコン」が出てくるので、その計算機アイコンをクリック。
そうすると、Yahoo!広告と同じように、設定しているターゲティングを選択する事が出来るので組み合わせていくと、実際の入札調整率が確認出来ます。
ターゲットに合わせて細かく設定していくことは大切なことだと思いますが、知らないうちに狙っていない入札調整率になってしまっていたなんて事もあり得ますので、きちんと確認しながら設定していきましょうね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智