ユーザーの状況を理解した広告文作りを
リスティング広告は、色々と細かなターゲティング設定をする事が出来ますが、基本的には「キーワード」、「広告文」、「広告のリンク先ページ」を設定さえすれば出稿する事が出来ます。
“キーワードを選ぶ”という行為は、リスティング広告の根幹と言いますか、原点と言いますか、広告の出稿先を選ぶということに通じていますので、重要だと捉えている方は多いと思いますし、”広告のリンク先ページ”も訪問してきたユーザーに対して、商品購入やお問い合わせなどの行動を促すものとして、とても重要だと考える方が多いのですが、一方、広告文は?というと、もちろん、広告文も重要だと感じているのだとは思いますが、キーワードや広告のリンク先ページと比べると、そこまで重要じゃないと思っている方が多いような気がします。
それだからなのか、広告文はある程度適当に作ってしまっている方がいらっしゃいますが、そうしてしまうと非常にもったいないことになる事もあります。
広告文の役割として「ターゲットを自社のウェブサイトへ連れてくる」、「ターゲットではないユーザーを連れてこない」、「ターゲットの中でもよりアクションを起こしてもらえそうなユーザーだけを連れてくる」などがあります。
広告主としては、たくさんの方に広告のリンク先ページを含む自社のウェブサイトへ訪問してもらいたいという気持ちもありますが、リスティング広告はクリック課金で広告費が掛かってくるので、”出来るだけお客様にならないユーザーにはクリックしてもらいたくない”と考えますよね。
例えばノートパソコン専門通販をやっている方が、「パソコン 通販」というキーワードに対して「パソコン通販のお店です」なんて広告文を設定したら、無駄なクリックが増える可能性がありますよね。
「パソコン 通販」という検索キーワードの中には”デスクトップPCしか検討していないユーザー”も含まれるため、「ウチはパソコン通販のお店ですよ~」なんて言ってしまっては、そういったターゲットではないユーザーにもクリックされてしまいます。
この場合、「パソコン 通販」というキーワードであれば、きちんと広告文で「ウチはノートパソコン専門店です」と伝えておく必要があります。
上記の例は非常にわかりやすい例なので、この例を読んで「そんなことわかってるよ」と感じる方も多いかもしれませんが、キーワードにはそれぞれ固有のユーザーがいて、そのユーザーはそれぞれの状況を抱えています。
“そのキーワードで検索をするユーザーの状況”を考えた上で広告文を作っていかなければ、ターゲットではないユーザーからの無駄なクリックを増やしてしまったり、その逆で、ターゲットユーザーにクリックしてもらえず、訪問してもらえないなんて状況になる可能性がありますので、あまり広告文作りを軽く考えていてはいけません。
以前、「とにかく目を引く、派手な広告文を作ってよ」なんて言われたことがあります。
確かに検索ユーザーの目を引くような派手な広告文も必要なケースもあるかもしれませんが、広告文は限られた文字数内で、その検索をしたユーザーが探している情報なのかどうか判断するための材料となる文言もそれぞれ入れなければいけません。
その部分を後回しにして、とにかく目立つものを!なんて考えて広告文を作ってしまうと、まずうまくはいかないのかな?と思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智