絞り込むことが最善の策ではない
リスティング広告はその効果をきちんと測定し、日々改善を繰り返していく事でより効果を発揮する事が出来ます。
改善をする際に、効果の高いところに広告費を集中投下するという、所謂「絞り込み」をしていく事がよくありますが、これが最善の策かと言ったら、必ずしもそうでない事もあります。
この絞り込みをおこなう際、おもに、
・キーワード
・デバイス
・曜日
・時間帯
・地域
などがありますよね。
費用対効果のよくないキーワード、コンバージョンが発生しないキーワードなどは停止にし、費用対効果の高いキーワードに広告費を集中投下していけば、リスティング広告としての効果がさらに高まるのは間違いないですよね。
さらに、「スマートフォンユーザーはあまり反応が良くないな」と感じているならば、スマートフォンへの広告配信をストップし、PCとタブレット端末にのみ広告を配信する事も可能ですし、「週末は反応が良くない」と感じれば、月曜日から金曜日まで広告配信・・・、というようにしていけば、費用対効果が高まる可能性があります。
こういった施策は、”限られた広告費を有効活用するため”には、非常に良い手なのかもしれません。
しかし、絞り込みをおこなう事で、コンバージョンが獲得できるかもしれなかったユーザーを取りこぼしてしまう恐れもあります。
リスティング広告を始める段階で、キーワードの選定だったり、地域ターゲティングだったりと、「ターゲットがあきらかにいない」部分には広告は出さないように設定をおこないます。
逆を言えば、広告配信をすると決めたところには、ターゲットユーザーが存在すると考えて設定していますよね。
もちろん、コンバージョンが発生しない現状を見て、キーワードにしろ、デバイスや時間帯などでも、「ターゲットがいると思っていたけれどもいなかった」と思い直し、絞り込んでいくという事もありますが、大抵の場合は「ターゲットがいたにもかかわらずコンバージョンに至らなかった」事のほうが多いと思います。
であるならば、そのコンバージョンにならない部分に対して、広告の配信停止をしてしまうよりも、「どうやったらコンバージョンになるのか?」を考え、実行していく事のほうが先なのではないかと思います。
キーワードにしても、時間帯、曜日、デバイス、地域ごとなど、それぞれ違う広告文で訴求していく事も出来ますし、それぞれ違うランディングページを設定し、ユーザーの行動を促していく事も出来ます。
絞り込むために配信停止にしてしまうことは簡単ですが、そうすることで取りこぼしやコンバージョンの幅が狭まってしまうというリスクもありますので、施策をする際には、そういった点も、もう一度考えてみると良いかもしれませんね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智