潜在的な顧客に対してのアプローチ
リスティング広告は基本的に、ニーズが顕在化したユーザーに対してのアプローチが有効だと言われています。
ユーザー自身が、何か欲しいものができたり、何か困りごとが発生したりした時に、自分で検索エンジンで検索をして探しに来るわけですので、「自分が探していたものだ」と思ってもらえれば、商品の購入やお問い合わせに繋がるというのも納得出来ますよね。
そういったユーザーに対しては、自社の商品やサービスがどういったものなのかを分かりやすく、明確に伝えると共に、同じように広告を出している”競合他社と比べてどういった点が優位なのか”、”特にどのような人向けなのか”など、伝えていくと、よりアクションを起こしやすくなるのだと思います。
ただ、リスティング広告ではニーズが顕在化したユーザーだけではなく、”潜在的な顧客”に対してもアプローチしていく事が出来ますよね。
リスティング広告では(ある程度)自由にキーワードを設定する事ができるので、パッと見、あまり関係のなさそうなキーワードに対しても広告を出稿する事が出来ます。
例えば、「扱っている商品やサービスで代用出来るもの」や、「ユーザーが直接求めていた商品やサービスとは違うものだけれども、その問題を解決出来るもの」なども、広告として出していく事が出来ます。
そういった”潜在的な顧客に対してアプローチ”していく場合には、ニーズが顕在化したユーザー、自社の商品やサービスを直接探しているユーザーとはまた違った伝え方をしなければいけませんので、色々と注意が必要です。
そもそも、その商品やサービスを探していたわけではないユーザーなので、その商品やサービスの必要性をわかってもらわなければいけません。
潜在的な顧客に対して、どのようなキーワードで攻めていくのかによって変わりますが、ユーザーが検索をした、そのキーワードで本来探していた商品やサービス以上の価値を広告文や広告のリンク先ページで伝えていく必要があります。
そのためには、扱っている商品やサービスの”本来の競合他社”ではなく、「そのキーワードで出てくる競合他社」を調べて、その商品やサービスとの差別化や伝え方を考えなければいけませんね。
商品自体のメリットや良さを伝えていく事はもちろんですが、狙ったユーザーがメリットとして感じてもらえそうな部分をさらに強調し、伝えていくとアクションに繋がりやすくなるのかもしれません。
これ、一見すると、すごく難しいことのように感じますが、戦う場所が変わっただけで、普段からやっていることとあまり変わりはありません。
確かに一般的にはニーズが顕在化したユーザーのほうがコンバージョン率も高くなりますが、やり方次第では、潜在的な顧客を狙ったほうが、数が取れたり、コンバージョン率も高く効率的に獲得できたりするケースもあります。
この潜在的な顧客へのアプローチを、切り口として考えていくためには、「こういう人はお客様になるかも?」という柔軟な発想が必要ですし、「そのユーザーにとって本当の価値は何なのか?」というユーザー目線で物事を考えることが重要です。
専門的な知識も必要だと思いますが、専門の分野の事ばかり見ていると視野が狭くなり、ユーザー目線で自社の商品を見ることができなくなってしまう事がありますので、普段から、広い視野で色々な物事を考えたり、異業種の人と意見交換をすることなどは大切なことだと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智