インプレッションシェアの損失を防ぐために
リスティング広告では、広告の表示回数やクリック数などの基本的な数値はもちろん、コンバージョン数や1件あたりの獲得コストなどの成果の指標や、First Page bitや1ページ目上部掲載に必要な入札価格などのデフォルトでは出てこないマイナー(?)な指標なども管理画面の中で確認する事が出来ます。
もちろんこれらの数値は全て大事なものなので、マイナーな指標だからと言って軽視する事は出来ません。
デフォルトの状態では出てこない指標の中に「インプレッションシェアの損失率」というものがあります。
これは、入札しているキーワードなどをユーザーが検索をした、”広告表示機会”に対して、広告ランクが低かったり入札価格が低かったり、1日の予算が足りなかったり等の理由で広告が表示されなかった数の割合の事(広告表示機会があったにも関わらず広告が表示されなかった)で、この数値が高いほど、機会損失を起こしているとも考えられます。
なので、出来る限りインプレッションシェアの損失率は低く、できるなら「0%」に抑えていきたいところですが、インプレッションシェアの損失は、先ほども書いたように様々な理由で起こります。
一番多いのが「1日の予算が足りていない」という状態。
広告の表示機会というのはユーザーに検索されることで発生しますが、ユーザーが検索をする数というのは毎日一定ということはあり得ませんので、多少変動します。
1日の予算をギリギリに設定している場合、このユーザーの検索数の変動で1日の予算を大きく超えてしまう事もありますので、そういった際にはインプレッションの損失が発生しますよね。
また、キーワードの検索は”季節”によって変動する事も多々ありますので、「ずっと同じ予算でやっていて、今までインプレッションの損失率0%だったのに・・・」という場合でも、ある時期からインプレッションの損失が起こるという事はよくあることですよね。
こういった状態を防ぐためには、ある程度余裕を持った予算を組んでおく必要があります。
また、インプレッションの損失は、「広告ランクが低い」場合でも起こります。
広告ランクが低いために競合他社に負けてしまい、結果としてインプレッションの損失になってしまったという場合、解決策として、広告ランクは”品質スコア×入札価格”で決まりますので、品質スコアを改善するか、手っ取り早く入札価格を上げるか、という方法で、このインプレッションシェアの損失率は改善されていきます。
「インプレッションシェアの損失率が高いとダメなの?」と思っている方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、広告主として、広告を出したいキーワードで検索をするユーザーがいたのに、広告が出ていない状態というのは、歯痒い気持ちになりますよね。
通常、競合他社の広告と一緒に表示され、比較検討の対象に入り、その中から選んでもらう(コンバージョンしてもらう)という流れになるはずなのに比較検討の対象になるどころか広告文を見る事さえもされないという状態は論外です。
「コンバージョンの獲得する可能性がキーワード」なんて、そんなキーワードがあるならそもそも入札していないと思いますので、入札しているキーワードでの機会損失は出来るだけ無くしたほうがよいと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智