母数が少なくても仮説と検証を
リスティング広告は施策の結果が数値として表れます。
なので、良い結果が出たにしろ、悪い結果になったにしろ、さらに費用対効果を上げていったり、コンバージョン数を伸ばしていったりと、その”リスティング広告の運用により出てきた数値”を見ながら改善施策を打っていくことが出来ます。
この改善施策をする際に、「広告の表示回数」や「クリック数」、「コンバージョン数」などがある程度、数として計測されている場合には、ターゲットユーザーや”買ってくれるユーザー”の事を想像することが比較的容易に出来るため、次の施策を決める意思決定もスムーズに出来ますが、コンバージョン数などがまだまだ数が少ないという場合、なかなか施策を決めることが出来ないという状況になっている方もいらっしゃると思います。
もちろん数が多いに越した事はないのですが、場合によっては数が少ない状況で、またはコンバージョンがゼロの状態でも改善をしないといけないケースもありますよね。
そのような状況の時には、どういった改善をしていかなければいけないのか?
それは、数が多い場合でも少ない場合でも同じで、「仮説を立てて検証していく」という事です。
確かに、データとして母数が多いほうが仮説は立てやすいですし、その仮説の精度も高くなります。
ですがデータの母数が少なくても、仮説を立てる事は出来ますし、その仮説に基づいた改善をして、その結果を見るていく(検証する)ことを繰り返していけば、データも蓄積されますし改善の方向性が見えてくる事もあります。
もし仮に良い結果が出なければ、「この仮説じゃなかったんだな」というように判断する事も出来ますし、もし何かしら良い結果が出てくるのだとしたら、そこからさらに考えを伸ばしていくことで、もっと良い結果を得ることに繋がる可能性もありますよね。
良い結果/悪い結果に関わらず、少なくとも、「何もしないでただ広告を出しているだけ」という状態よりも全然良い運用となります。
データの母数が少ない場合、「もう少し様子を見る」という選択肢もあるかもしれませんし、データの母数が少ない状態で仮説を考えるという事は、なかなかキツイ作業になります。
ですが、そのデータの少ない状態でも仮説を搾り出し、その仮説を検証していくという作業を繰り返していったほうが、ビジネスとしても前進する事が出来ますし、より前向きで建設的なリスティング広告の運用になるのではないかと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智