仮説を立てる事を止めないように
リスティング広告を導入する際には、きちんと”ターゲットユーザーはどういう人で”、”どのような状況で”、”どんなタイミングで”と仮説を立ててキーワード選定をしたり、広告文の作成などの設定をしたりすると思います。
その後、リスティング広告を運用していき、費用対効果の改善であったりコンバージョン数を増やしていったりというようにする際に、出てきた数値(結果)だけを見て、どこに注力していったほうが良いかなどの改善をしていくということもありますが、例えば「1件もコンバージョンが獲得出来ない」など何かしら予想外の自体に陥った時や、抜本的に改善をしなくてはいけない時などには、改めて”仮説”を立てて、ターゲットユーザーがどういう人物なのか、どういう状態なのか、など考え、それに合わせて改善施策をしなくてはいけないケースもあります。
リスティング広告を始める前の段階であれば、仮説を立てたとしても、その時点で検証する方法がないため、「じゃあ、これで!」とスタートする事が出来ますが、ある程度リスティング広告を運用し、数値が出ている段階で新たな仮説を立てる場合、その立てた仮説を頭の中で描きながら、そのほかのデータを見ていき、より精度の高い仮説にすべく検証をしていきますよね。
そのような作業をしていると、1つ立てた仮説に対して”矛盾”が生じることが多々あります。
「これって・・・、どういう事ですかね・・・。」
「結局どういう事だかわかりませんね・・・。」
と、話し合いも進まず、結局、「まだもう少し様子を見ていきましょうか」なんて、全然問題が解決しないまま話し合いが終わってしまう事もあります。
もちろん、「様子を見る」という事も時と場合によっては必要だと思いますが、何もしないまま様子を見ていくという事は、何も変わることはありませんので、様子を見るにしても、どこかしらで結論(仮説)を出したうえで様子を見ていく必要があります。
仮説があっているのであれば、「やっぱりそういう事か」と、さらに施策を進めていくことが出来ますし、仮に仮説が間違っていたとしても、「これは違うのか、じゃあこの仮説は・・・」と、施策を方向転換することが出来ます。
ですが、仮説をなにも立てない状態で施策をしていくと、その先の広がりもなく、結局「根拠のない施策」を続けていく状態になってしまいます。
すると、行き当たりばったりの施策ばかりになってしまい、何を目指すべきなのか、と方向性を失ってしまうので、そういった状態だけは避けなければいけません。
新しい施策を考えるときの議論に、仮説に対する矛盾が出てくるのはしょうがない事だと思います。
ですが、その時に思考停止することなく、面倒でもまた新たな仮説を立て、その仮説を検証し方向性を定めていく事が、遠回りに見えますが改善の近道になるのだと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智