“何のための施策なのか?”を忘れないように
リスティング広告を導入した後に、良い結果が出れば、その良い部分をどうやって伸ばしていこうかと、悪い結果が出てしまったら、どうすれば良い結果へ導くことが出来るのかと、あれこれと改善施策を立てながら運用をしていきますよね。
このように、広告を出したら終わりにするのではなく、効果を測定し、求めている成果に向けて改善をしていく事が出来るという点がリスティング広告の最大の特徴でもあります。
あれこれと対策を考えて、施策していく事はとても大切なことなのですが、いろいろと手を加えていくうちに、本来の目的を忘れてしまう方がいらっしゃいます。
「このキーワードは絶対に掲載順位が1位じゃなければダメなんだ」とか「なんでこんなに広告の表示回数が下がるんだ」とか。
もちろん、本来の目的や成果を達成するために、「1位じゃなければダメ」、「表示回数が多くなければダメ」というのであればそれでも良いと思いますが、そうではなく、ただ単に数値の推移を見ながら、「掲載順位が下がった!」、「表示回数が減った!」と言って、施策をしていると、どんどん深みにはまってしまう場合があります。
要は、”何のためにやっているのかわからない施策になってしまう”という事です。
元々、リスティング広告を導入しようと決めたきっかけは、「新規事業を立ち上げるからその販売促進の為に」とか、「今期は前期の売り上げの1.5倍を目標にしたから」とか、「売り上げは現状維持でも営業にリソースを割けないから」など、理由は様々でも、きちんとした目的があって始めているのだと思います。
しかし、リスティング広告の運用を始めてしまうと、どうしても数字を追いかけてしまいがちになり、本来、「こうしたいな」と思っていた事を忘れ、数値を改善する事ばかり考えていくようになってしまいます。
先ほども書いたように、きちんと本来の目的を忘れずに、その目的や目標を達成するための改善施策を繰り返していくのであれば、それはすごく良いことなのですが、本来の目的を忘れた運用や改善を繰り返していくと、何をやってもダメ、というような状態になってしまい、労力ばかりかかり、疲れるだけで成果が出ないなんてことになる恐れもあります。
そんなことにならないために、何か施策を考える時も「○○すると△△の数値が改善され、それが求めているユーザーのコンバージョンに繋がる」というように考えていくようにしたり、「これはユーザー獲得のために有効な手段なのか?」と、自問自答してみたりするのも良いかもしれません。
複数人で施策を考えていたりすると、話が飛躍していってしまい、”施策をする事が目的”のようになってしまう事もありますが、このような時にも、きちんと目的を全員で共有し、「目標を達成するためには」というテーマから議論をしていかなければいけないのだと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智