販売している商品やサービスによってコンバージョンを使い分ける
リスティング広告では、”どのキーワードから商品購入に至ったのか”、”どの広告文からお問い合わせに至ったのか”などを計測するための「コンバージョン計測機能」というものがあります。
このコンバージョン計測機能を使うことで、先ほど書いたようにキーワードや広告文はもちろん、どのデバイスからなのか、何時台なのか、場所はどこからなのか、など、商品購入やお問い合わせに繋がったクリックのデータを取得することが出来るので、そのデータを蓄積していくことで、より費用対効果のよいリスティング広告へと改善もしていくことができます。
なので、リスティング広告を運用する上では必須の設定ともなっているコンバージョン計測ですが、コンバージョンには「総コンバージョン数」と「ユニークコンバージョン数」と2種類あります。(Google広告では総コンバージョン数を「コンバージョン」、ユニークコンバージョン数を「コンバージョンに至ったクリック」と呼びます)
この総コンバージョン数とユニークコンバージョン数ですが、同じように計測をしていると、実際の購入数やお問い合わせ数と違いが出てくることがありますので、その点だけ注意が必要です。
「総コンバージョン数」とは、文字通り全てのコンバージョン数という意味です。
コンバージョンとして設定をしたページに到達した総数が、この総コンバージョン数となって計測されます。
例えば、何かの拍子にコンバージョンページを2回踏んでしまった場合や、訳あってメールフォームから2回、3回とお問い合わせをしなければいけない状況にユーザーがなってしまっていた場合、総コンバージョン数もその回数に合わせて2件、3件と付いていきます。
実際には一人のユーザーからのお問い合わせだったとしてもコンバージョン数だけ増えていく、という事になってしまうため、きちんと計測することが出来なくなってしまいます。
そういう時には総コンバージョン数ではなく、「ユニークコンバージョン数」をコンバージョンの指標にします。
ユニークコンバージョン数は、先ほどの例のような場合でも同じユーザーであれば1件と計測するため、ユニークコンバージョン数を基にしたコンバージョン率や1件あたりの獲得コストを改善指標にすると、より正確な改善をしてくことができますよね。
ちなみに、総コンバージョン数ももちろん使い道はあります。
例えばECサイトの効果測定をする場合など、コンバージョン測定期間内に同じユーザーが2度3度買い物をすることもありますよね。
そういった場合にはユニークコンバージョン数で計測するのではなく、総コンバージョン数の数字を基にコンバージョン率や1件あたりの獲得コストを計算していくという方法もあります。
総コンバージョン数とユニークコンバージョン数、同じような数値ですが少し意味が違い、間違った使い方をするとデータ自体信用できないものになってしまいますので、きちんと自分の販売している商品やサービスに合わせたコンバージョン計測をすることが大切だと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智