コンバージョンが発生しない原因を考える
リスティング広告を運用する方にとって一番気になる指標はやっぱり「コンバージョン」だと思います。
リスティング広告の効果や成果を測るためのもので、コンバージョン数の増減に一喜一憂している方も多いと思いますが、コンバージョンはそれだけではなく、コンバージョンデータからさらに効果的な広告にしていくために最適化をしていく事も非常に多いので、とても大切な数値ですよね。
そういった成果の面でも改善の面でもコンバージョンが多く発生するに越したことはありませんが、扱っている商品やサービスによって、または予算などの関係によりコンバージョンが多く発生しない事もあり、中には「今月は1件もコンバージョンが発生しなかった」なんて状況もあり得ます。
少ないながらもコンバージョンが発生しているのであれば、そこから改善策を考えていく事も出来ますが、そもそも1件もコンバージョンが発生しなかった場合、まずはコンバージョンを獲得する、という事から始めなければいけません。
コンバージョンが発生しない原因として、主に以下のようなことが考えられます。
・まずそもそもターゲットユーザーからの来訪ではない。
・広告のリンク先の問題
・商品、サービスそのものの問題、伝え方の問題
まず、「そもそもターゲットユーザーからの来訪ではない」という場合、リスティング広告は通常、「ターゲットユーザーを取り込むことが出来る広告である」と認識している方は多いと思いますが、広告の配信設定などにより、「ターゲットだと思っていたユーザーがターゲットではなかった」という事が発生するケースがあります。
例えば、商圏ではない地域に広告を配信していた場合など、その商圏以外からのクリックは、「ターゲットではないユーザーのクリック」になるため、コンバージョンは限りなく発生しにくいという事が考えられます。
そのような事にならないために、ターゲットを見定めた中できちんとアカウントでの広告配信設定をしていく必要があります。
また、広告の配信設定やキーワードなどは適切に設定しているという場合でも、「広告文」によって、ターゲットではないユーザーが多数流入してしまうケースがあります。
扱っている商品やサービスについての説明が曖昧であったりする場合、ターゲットではないユーザーが多く流入してしまう可能性がありますので、入札するキーワードと広告文を照らし合わせて、”きちんとターゲットユーザーだけを誘導出来ているのか”を検討する事も大切だと思います。
次に2つ目の「広告のリンク先の問題」でコンバージョンが発生しないというケースも多く存在します。
広告のリンク先ページで探しているものが見つからない/見つけにくいような状態であったなら、それはユーザーの離脱の原因になりますので、キーワードに合った広告のリンク先ページの設定をしていく必要があります。
また通常、多数の商品を掲載している目次ページのようなものを広告のリンク先に指定する事はあまり良くないとされていますが、キーワードによってはそういったページのほうが有効な場合があります。
「ユーザーを迷わせないために1商品だけ載っているページにリンクさせよう」というのは、リスティング広告のある意味セオリー的な感じですが、そうする事でユーザーの選択肢を狭め、結果としてコンバージョンに至らないという事も考えられますので、リンク先ページはいろいろとテストをしていったほうがいいかもしれません。
最後の3つ目は「商品、サービスそのものの問題、伝え方の問題」です。
ユーザーが検索をしたときに穂湯持される広告というのは、自分のところ1社だけだ、という事は少ないと思います。
大抵の場合、競合他社の広告も一緒に表示されるため、競合他社と比較検討されやすい状況にあります。
なので、そもそも全く同じ商品を売っているのに他社のほうが安い場合には、他社にユーザーが流れていくという事はとても自然な考え方ですよね。
金額にしても、そのサービス内容にしても「比較されているんだ」という事を常に意識しなくてはいけません。
また、「ウチは他社とは違うんだ」と思っていても、それを伝えなければ意味がありません。
「商品を手にすればわかる」なんて言っても、ウェブサイト上で商品を手にとってまじまじと眺める事も出来ませんので、きちんとウェブサイト上で伝わるような表現をしていく事も非常に大切です。
今回、コンバージョンが発生しない原因として上記3つを書きましたが、これら以外にもいろいろとあると思います。
ただ「実際には売れているのにウェブでは売れない」というのはウェブでの施策に何かしら問題があると思いますので、その問題を見つけるためのトライ&エラー、売るためのトライ&エラーは常にしていかなくてはいけないと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智