長い期間のデータを施策の検討材料にする
リスティング広告を運用されている方は、その期間はそれぞれだと思いますが、一定期間で効果を測定し、その測定したデータを元にアカウントの改善をしていっていると思います。
まだ始めたばかりだという方は、過去のデータにも限りがありますので、あまり遡ってデータを取得は出来ませんが、ある程度の期間、長くリスティング広告を運用している方であれば、一度、「長い期間での効果測定」をしてみると良いかもしれません。
1ヶ月でも1週間でも、定期的にレポートを作成し、効果を測定しているという方は、「普段から効果測定をやっているから意味が無いよ」と思われるかもしれませんが、短期間では見えない傾向や今まで気が付かなかった効果的なキーワードや逆に費用対効果の悪いキーワードなどが見えてくるかもしれません。
例えば、過去2年分の広告効果を月ごとに並べてみると、「4月~6月はいつもコンバージョン率が下がっている」とか「11月12月はクリック単価が下がり、1件あたりの獲得コストも下がっている」など、長い期間での傾向が見えてくることがあります。
そこから、「コンバージョンが下がっている期間は○○だからかも」とか、「クリック単価が下がり1件あたりの獲得コストが下がっている期間は△△だからだ」などという仮説を立てることが出来、それを今年のその時期に合わせた施策へと活かしていくことも出来ますよね。
また、1ヶ月間、1週間といったスパンでの効果測定では見えてこなかった効果的なキーワード/費用対効果の悪いキーワードというのも、期間を長くすれば、それだけ”母数も増える”状態になりますので、母数が増えれば、「今までこのキーワードだけで、こんなにコンバージョン数があったのだ」とか「このキーワード1件あたりの獲得コストがこんなに悪かったのだ」と、今まで気が付かなかった部分にも気が付くことが出来るケースがあります。
もちろん短いスパンでの効果測定をして改善を繰り返していくという事も、以前も書きましたが、「(改善の)手を多く出す」という意味で非常に大切な考え方ですので、それはそれでやっていくべきだと思いますが、ある程度の量のデータが出てきた段階で、少し長めの期間の効果測定をやってみると、また違った改善点の発見に繋がると思います。
そのあいだも、ずっと色々と改善施策をしていると思いますし、1年前と2年前を現在と比較しても参考にならないというケースもあると思いますが、データというのはあくまでも検討をするための材料ですので、その検討材料というのは多くて困るということはないのかな、と思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智