タッチポイントは一度きりという気持ちで
リスティング広告の運用をしていると、”ユーザーの立場になって考える”という事の大切さがすごくよくわかりますよね。
その一方で、売り手目線になってしまう事もしばしばあり、そのギャップが「なんでコンバージョンが発生しないんだ!」というジレンマになる事もあります。
先日、あるイベント会社で終了したイベントと、新たに募集、告知するイベントの入れ替えのため、ウェブサイトの更新をしていました。
定期的にイベントを開催している会社なのでその更新作業自体、普段どおりのルーチンワークだったのですがそのイベントの入れ替え作業の最中は、普段ユーザーが4つのイベントから日時や場所などを選ぶことが出来るようになっているものが”2つだけしか選べない”ようになっていました。
もちろん普段から4つのイベントを告知するというのには理由もあり、バランス良く、人数も多く集客するために決めた「4つ」だったのに、2つしか選べないとなると、ユーザーの選択肢を狭める事になり、結果として離脱の原因になるのではないか・・・と。
半日の事なので、その間どうなったのかイマイチわからなかったのですが逆の立場(ユーザーの立場)から考えると、非常にマイナスですよね。
ユーザーは何度もウェブサイトを見に来てくれるわけではなく、大抵の場合、”その1回きり”です。
1回きりの訪問で、自分が望んでいるサービスではないと判断したならば、好き好んで2度も3度も訪問する方なんていませんよね。
いろいろと他社と比較検討していたら、不意に戻ってくる事もあるかもしれませんが、自社のウェブサイトの訪問をしたタイミングが”その瞬間だけだった”ということは十分にあり得ます。
その、せっかくの貴重なタッチポイントだったのに、もしかしたらお客様になったかもしれないユーザーを取り逃がしてしまっていたら、それは非常にもったいないことですよね。
また、リスティング広告を出稿していたのであればなおさらです。
クリック単価が数十円~数百円だったとしても、損する事に変わりはありません。
「クリック単価10円だったからいいや」なんて思う方もいるかもしれませんが、商品が売れた、契約が取れたかもしれないユーザーを取り逃がしていることに変わりはありませんので扱っている商材によっては数百万、数千万分を損しているなんて事も考えられますよね。
ユーザーは少なからず興味関心を持ってウェブサイトに訪問をしてくれています。
比較検討されて他社に流れたというのであれば、まだ納得できますが不注意や気の緩みで取り逃がしてしまうというのであれば、悔やんでも悔やみきれませんので、1人1人のユーザーのとタッチポイントは大切にしていくよう心掛けていきましょう。
株式会社アイエムシー 大塚雅智