競合他社の動向からチャンスを見つける
リスティング広告は、自社で出稿している広告の配信結果や成果などが全て数値として確認する事が出来るので、その確認した数値を元に、効果を改善していく事が出来ますよね。
大抵の場合、管理画面の中の数値から、いろいろな状況を読み解いて仮説を立て、その仮説を元に改善施策を考えていくわけですが、仮説の中には、”自社要因”のものもあれば”他社要因”のものもあります。
以前お聞きした話で、「ある代理店からの営業電話があり、年末は全ての業種でクリック単価が高くなる、掲載順位が今のままでは下がるから注意しましょうと言われたのですがそれって本当ですか?」というようなご質問をいただいたことがあります。
そんな話があるのかないのかわかりませんが、私個人としては、”あまり実感がない”というのが正直な感想でした。
ですが、もし仮にそんな状況が起こったとしたら、いろいろと仮説を立てていく事が出来ますよね。
まず、クリック単価が上がる原因、掲載順位が下がる原因として、”競合他社が入札価格を上げてくるから”ということが考えられます。
ではなぜ、年末に競合他社が入札価格を上げるのか考えてみると、一般的に、ユーザー(お客様)はボーナス時期でもありますので、広告主としてもユーザーの財布のひもが緩む→チャンスだと思い掲載順位を上げようと入札価格を上げる→自社の単価が高くなる/掲載順位が下がる、というように、特に個人客向けの商材であればこういったシナリオは考えられます。
または、年が変わるので、何か悩み事や困りごとは”今年中に解決しよう”と思ったり、”来年からは新しいものを使おう”と思うユーザーが多くなり、そういったユーザーを取り込もうと入札価格を上げる→自社の単価が高くなる/掲載順位が下がる、という事も考えられますね。
どちらにしろ「競合他社は時期的にチャンスだ!と思って入札価格を上げた」から、結果として何もしていなかった自社の広告はクリック単価が上がったり掲載順位が下がったりするのではないかというように思います。
もしそのチャンスだという仮説が的外れなものだったとしたならば、自社では特に後追いする事も無いのかもしれませんが、その仮説が本当にチャンスなのだとしたら、そこから自社の広告に対しても施策をすることで、効果を上げることが出来るかもしれません。
競合他社の動向を含めた状況の変化は、時に自分が気が付いていなかった事を気付かせてくれ、それが自社のリスティング広告にとってもチャンスになり得る事もありますので、動向、状況の変化には敏感なっておいたほうがいいと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智