訴求ポイントを絞った広告文を心がける
先日、Google広告で「拡張テキスト広告」というものがスタートしました。
これは今までの”タイトル15文字+本文19文字×2″、という文字数から、タイトル15文字×2+本文40文字(全角)”というように、今までよりも多い文字数の広告文を設定することが可能になった機能です。
今はまだ両方とも入稿できますが、今後、従来の広告文は入稿できなくなり拡張テキストがデフォルトの広告文となっていくのだと思います。
また、現在のところYahoo!広告は15文字+19文字×2のままとなっており、今後はどうなるかわかりませんが、Google広告の拡張テキストとの文字数がこれだけ違うという事は、Yahoo!広告と同じ文章で・・・という事は出来ませんよね。
今まで15文字+19文字×2(合計53文字)という文字数の縛りで広告文を考えていた時に、「あと1文字あれば・・・」なんて思った方も多いと思いますが、15文字×2+40文字で合計70文字となり、これだけ文字数が増えると、逆に「他に何を伝えればいいのか・・・」と頭を悩ませてしまいますよね。
基本的に、上限の文字数いっぱいまで使って広告文を作ったほうが、PC画面やスマホの画面に対しての自社の広告枠が広がるという事になりますので、出来る限り上限文字数を使ったほうが良いのですが、文字数が増えたことでパフォーマンスを落としてしまう可能性がありますので、その点だけ注意が必要です。
パフォーマンスを落としてしまう広告文とは「複数の訴求ポイントを入れてしまう広告文」です。
伝える側(売り手)は、商品の良さやウリをたくさん伝えたいと考え、訴求ポイントを複数入れた広告文を作りたがりますが、受け取る側からすると、「結局何が伝えたいの?」という事にもなりかねません。
リスティング広告は基本的に競合他社の広告文も同じように並んで表示されますので、伝えたい事を、仮に抽象的にでも伝えなければいけません。
“見せる”とか”読ませる”とかは、広告文をクリックした先のランディングページでやればいいだけの話で、広告文は「あなたのための広告ですよ」と”伝えるため”のものにする必要があります。
そこに訴求点をたくさん盛り込んだ広告文を表示させても、「で、なに?」というようになってしまう恐れがあり、「自分のことではないんだ」と感じられ、クリックされないという事も考えられますよね。
ターゲットユーザーにどれだけクリックしてもらえるか、というのが広告文の役割なので、クリックしてもらえないようであれば、それは広告文としては失格と言わざるを得ません。
また訴求ポイントが多いと、ターゲットではないユーザーからのクリックが増える恐れもありますので、それはそれでパフォーマンスを落とす原因ともなります。
広告文の文字数が増えることはとても喜ばしいことで、今までは表現が出来なかったような、例えば無駄に文字数を使ってみるような広告文だったり、いろいろと試してみたりすることも出来るようになりました。
ただ、それによりパフォーマンスを落としてしまってはまったく意味がありませんので、広告文の基本である「訴求ポイントを絞った広告文」という点は忘れずに注意する必要があると思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智