広告の表示回数が少ないからとターゲットの幅を広げると危険
リスティング広告を開始した直後など、「広告の表示回数(インプレッション数が足りない)」という事態に陥ることが多々あります。
広告の表示回数が少なくなる原因というのは、キーワードの入札価格が低かったり、マッチタイプを完全一致などで抑えていたり、広告の配信地域や配信時間などを設定し、抑えていたりする事もありますが、そもそもキーワード数が少なかったり、なんていう事も原因の一つだったりする事もあります。
そんな時、広告の表示回数を増やそうと、「キーワード追加しよう!」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな時こそ、一度立ち止まって基本を思い出してみてください。
今まで狙っていたターゲットの範囲内でキーワードを追加するというのであれば特に問題はありませんが、そうでないならばかなり危険と言いますか、さらにパフォーマンスを落としてしまう可能性があるので注意が必要です。
「キーワードを追加する」という事は、”ターゲットを広げる、または別のターゲットを追加する”という事とほぼ同じ意味になります。
その広がったターゲットユーザーに対しても訴求が出来る広告文や広告のリンク先ページが整備されている/整備が出来るというならばいいですが、そうでないならば、リスティング広告で狙っているユーザー層を広く浅くしているだけで、クリックはされてもコンバージョンには至らないという事も十分に考えられますよね。
もちろん色々なターゲットユーザーに対して、反応があるかどうかテストをしていくというのは大切なことですが安易にターゲット層を広げてしまうのは非常に危険です。
そもそも、リスティング広告を始める段階で、「ターゲットは○○で、だから伝えるメッセージの軸は△△で・・・」と決めているはずです。
そう決めた中でキーワードを選定し、広告をスタートさせたのに、表示回数が少ないからと、あらかじめ決めていたターゲット層を広げてしまっては意味がありませんよね。
それであれば、キーワードを追加するのではなく、表示回数が少ないながらもクリック数を増やすことが出来るよう入札価格を上げていったり、広告文をもっといろいろと工夫してみたりと、やり方はいくらでもあります。
「キーワードを増やす」というのも解決策の一つですので、その施策に対して否定はしませんが、”安易に”キーワードを増やしてうまくいったためしががありませんので、表示回数が少ない→キーワード増やそうと短絡的には考えないようにしたほうがいいと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智