絞り込むのは最後の手段
リスティング広告は広告を出稿したら終わりではなく、出稿した結果を確認し、よりこうかてきな広告へと改善していく事が出来るので、「広告を出稿する」というよりも「運用する」といったほうが的確ですよね。
この効果を改善する方法というのは様々あると思いますが、そのうちの一つに「絞り込み」というものがあります。
これはコンバージョンが獲れているキーワードや費用対効果の高い広告グループ、コンバージョン率の高いキャンペーンなどに投下している広告費を絞り込む、という方法です。
コンバージョンにならないキーワードや費用対効果のよくない広告グループ、コンバージョン率の低いキャンペーンなどを停止にし、その部分に使っていた広告費が効果の高いところに集中投下されるので、広告のパフォーマンスは高まりますよね。
この方法はキーワードや広告グループ、キャンペーンだけでなくても、例えば”地域”で絞り込んでみたり、時間帯や曜日で絞り込んでみたり、PCやスマホなどデバイス別で絞り込んだりすることも出来ます。
「絞り込み」という改善方法は、とても簡単に、手っ取り早く数値の改善をすることが出来るので、色々な場面で活用されている方も多いと思いますが、絞り込みをしてしまうと「先細りになってしまう」というデメリットもあります。
例えば、コンバージョン率の高いキーワードのみに絞り込んだ場合、その時は一時的にパフォーマンスは上がると思いますが、”絶対数”を失う事になります。
コンバージョン率は低いけれどもコンバージョンが月に数件獲れているキーワードがあった場合、「そのキーワードからより多くコンバージョンを獲るためには?」と考え、いろいろ施策をしていけば新たな柱となる可能性があったのに、絞り込みをしてしまったら、そこから発生したコンバージョン、またはそこから発生するであろうコンバージョンを切り捨てることになります。
よくあるのが「スマホを切り捨てる人」。
スマホへの広告配信は必須だと思ってはいても、自社のウェブサイトがスマホに対応していないからなのか、入札調整率を使ってスマホへの広告配信をストップし、PCのみ広告配信しているケースがあります。
もちろんその時の予算達成率やそのほかの様々な理由があるのかもしれませんが、もし「スマホ対応していないためにスマホユーザーのコンバージョン率が良くない」と思っているならば、スマホへの広告配信をストップするのではなく、レスポンシブにするなどスマホ対応することを第一に考えるべきですし、今後どうなっていくのかはまだわかりませんが、PCだけだと先細りしていく可能性は高いですよね。
先ほども書いたように、絞り込みをしていくというのは即効性もあり効果的な改善施策です。
絞り込みをする理由も様々あるのだと思いますが、安易に絞り込みだけを考えて施策をするのはやめておいたほうがいいと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智