指標の具体的な改善策がわからないときのヒント
リスティング広告を運用するときに大切なことは、「リスティング広告を導入する目的を忘れない事」と、「どうしたらその目的を達成できるか」という考え方、そして「その目的を達成するためにどのように各指標を最適化するか」というテクニックの部分がありますが、各指標を最適化するときに、「改善する指標は把握したけど、具体的にどういった改善施策をすればよいのだろう」と悩まれる方も多いと思います。
CPAとかCPCとかCVRとか普段から聞き慣れていない言葉が出てきて、難しく感じてしまい結局よく分からなくなってしまうのかもしれませんが、各指標の意味を理解すればそんなに難しいことはありません。
例えばリスティング広告を運用していて「この広告グループはもう少しクリック数を伸ばして様子を見たい」と感じたとします。
ここでの改善する指標はクリック数という事になりますが、クリック数とは
「広告の表示回数(インプレッション数)×クリック率(CTR)=クリック数」となっているので、クリック数を増やすためには広告の表示回数を増やすか、クリック率を改善するか、という改善施策になります。
具体的な改善施策として、広告の表示回数(インプレッション数)はであれば、キーワード数やキーワードの入札価格、1日の広告予算に依存するため、関連するキーワードを増やしてみたり、キーワードの入札価格の引き上げや1日の広告予算の引き上げなどを行って改善していきます。
クリック率(CTR)を改善するのであれば、掲載順位の見直し、広告文のA/Bスプリットテストなどが具体的な改善施策となると思います。
広告の表示回数の改善、クリック率の改善とどちらの改善施策を行えば良いかというのは、実際の数値を見て改善したあと、効果がすぐに出そうなほうを優先したほうが良いと思います。
上記の例で言えば、クリック率が10%近くあるのに「クリック数を増やすためにクリック率を改善する!」というのは困難な改善になりかねないので、この場合は「クリック率は10%あるんだから・・・」と考え表示回数の改善を優先したほうが効果としては出やすいと考えます。
(この例は、「必ずしも」ではありません。そのときのアカウントの状況や業種、業態でも違うと思うのでケースバイケースで考えましょう)
この他にも出てくる指標は、「どういった計算で出てくる指標なのか」を考えるだけで、どこから指標の改善の手をつけていけば良いのかがわかってくると思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智