キーワード以外の部分にも目を向けてみる
リスティング広告でその効果を改善するときに、”以前の数値と今の数値を比較する”というのは非常に参考になります。
「コンバージョン数が以前よりも下がってしまった」とか、「1件あたりの獲得コストが下がってしまった」なんていう場合には、調子の良かった時期と様々な面で比較していく事で、その原因を見つけることが出来ることも多々ありますよね。
そのような方法で原因の発見と改善をしていこうと思ったときに、リスティング広告(検索連動型広告)は、”キーワード広告”とも呼ばれるので、キーワードにばかり目が行きがちですが、違う面にも着目してみると、また変わった見方ができるようになったり、ターゲットユーザーのことを深く理解することが出来るようになったりもします。
例えば、「デバイス別の数値」。
ここ数年スマートフォンが一気に普及したこともありますし、Googleは今後、スマートフォンへ注力すべく”モバイルファースト”を掲げていることからもわかるように、スマートフォンからの流入の割合はかなり増えてきています。
今まではPC:スマートフォンで8:2の割合だったのに、いつの間にか同じくらいに、または4:6とか3:7など、スマートフォンからの流入が多くなっていることも珍しくなくなってきました。
以前はPCユーザーメインで考えていた広告や広告のリンク先ページも、スマートフォンユーザーが増えたことで、ユーザーは使いづらさを感じコンバージョンしなくなったという事も考えられますので、デバイス別の数値、デバイス別の割合を確認することは大切なことだと思います。
現在、アカウントの設定で”PCユーザーのみ”、”スマートフォンユーザーのみ”と広告配信の設定が出来るようになっていますので、その得意なほうに予算をシフトするというのもベターな考え方ですが、「どちらのデバイスにもターゲットユーザーは居る」と考え、PCユーザーにとっても、スマートフォンユーザーにとっても優しい広告にしていく事を考えるものとても大切ですよね。
デバイス別の数値以外では、”曜日別の数値や祝日の数”などもパフォーマンスに影響を与えることがあります。
特にBtoBの場合、平日と土日でインプレッション数が大きく変わる事も多々ありますが、それがそのままコンバージョン数に影響を与えることは十分に考えられます。
クリック数が減った結果のコンバージョン数減であれば、特に問題はないのかもしれませんが、週末や祝日などの休みの日には「コンバージョン率」が大きく落ちるなどというときには、広告配信の設定や予算の割合などを検討する必要があります。
また、「検索する人(ターゲットユーザー)はいるのにコンバージョンをしない」という事を深く考えていくのも良いかもしれません。
なぜ平日はコンバージョンをするのに休日はしないのか?例えば、自社のウェブサイトに営業時間が書いてあり、「今お問い合わせしても返事はすぐに来ないから」と思っているのかもしれません。
営業時間を書くことがダメとかそういう事ではなくて、「月曜日の朝10時までに返信します」なんて書いてあれば、その場でお問い合わせをするかもしれませんし、電話であれば転送にしておけば出れる時もありますよね、「電話は出られます」と書いておけばちょっとした質問から受注に繋がることも考えられます。
キーワードに着目して改善をしていくのも良いですが、上記のように”キーワード以外の部分”にも目を向けていくと、様々な改善の発想が浮かんできます。
リスティング広告はあくまでも「成果を出すためのもの」ですので、成果の元となるコンバージョンをどうしたら獲得できるのか?を第一に考えていくと色々な改善が進んでいくと思いますし、それを繰り返すことで必ず成果に繋がっていくのだと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智