誰に広告を出そうか
リスティング広告を始めようとした時に、「どこに広告を出そうか?」という話になる事があります。
世の中には様々な広告媒体があり、新聞広告にしても雑誌媒体にしても、そういった媒体に対しては「どこに広告を出そうか」という話になるのかもしれませんが、リスティング広告の場合、少しニュアンスが違いますよね。
“どこに”というのではなく”誰に”と考えたほうがしっくりきます。
誰に対して広告を出すのか、誰に見てもらいたいのか、という議論が先にあり、それこそ、広告が表示される場所は、ターゲットとして考えているユーザーにさえ見てもらえればどこでもいいと言えばどこでもいいですよね。
ターゲットとして考えているユーザーは誰なのか、どんなタイミングで自社の商品やサービスを必要とするのか、どんなタイミングで、どこで検索をするのか、というものを一つ一つ深く考えていくと、”広告の出し場所(キーワード)”がより明確になってきます。
また、”誰に広告を出そうか”と考えると、キーワード以外に伝えるメッセージも明確になります。
ターゲットユーザーにどんな悩みや困りごとがあるのか、それをどのように解決する事が出来るのか、という事を広告文や広告のリンク先ページで伝える事が出来ますし、それがきちんとマッチしていれば、お問い合わせや購入などのコンバージョンにも繋がりやすくなることは説明するまでもありませんよね。
この”誰に”というターゲットの設定について、あまり簡単に考えてしまうのはよくありません。
自社のサービスや商品のことを「欲しい」と思っているユーザーが、ターゲットユーザーになるということは間違いないのですが、その”欲しいと思っているターゲットユーザーの中にも様々なユーザーがいる”という事を認識しなくてはいけません。
例を言えば、同じ商品であっても、その商品に対してある程度知識のあるユーザーと、全く知識の無いユーザーとではアプローチの方法や訴求の仕方が大きく変わってきます。
ある程度知識のあるユーザーに対しては伝わるようなメッセージでも、全く知識の無いユーザーに対しては、全然伝わらない、何の事だかさっぱりわからないメッセージになってしまうという事も多々あります。
上記それぞれのユーザーは多分、最初の接点となるキーワードが違うという事も多いと思いますので、キーワードが違うのであればその後の広告文→広告のリンク先ページでのメッセージをそれぞれのレベルに合うように設定をする必要がありますし、もし最初の接点であるキーワードが同じというのであれば、両方のユーザーに対してストレスなく伝えられるような伝え方に変えていく必要がありますし、場合によってはどちらか一方は切り捨てるという手段も考えていく必要があります。
「誰に広告を出すのか」というのは考え方の問題ですが、リスティング広告を運用していくためにはとても大切な考え方だと思いますので、もしリスティング広告をこれから始めたいと考えている方がいらっしゃったら、ぜひ参考にしてみてください。
現在リスティング広告を運用している方は、もうすでに「誰に」という事を意識していると思いますが、もししていないのであれば、この考え方をするとまた見え方が変わってきて有効な一手が出てくると思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智