勘違いしやすいキーワードの”完全一致”を正しく理解する
リスティング広告でキーワードを設定する際に、部分一致や完全一致など、マッチタイプも設定しますよね。
入札するキーワードにどれくらい幅を持たせるかで、リーチ出来るターゲット層が変わってきますが、その”幅”を決めるのが、これらキーワードのマッチタイプで、リーチ出来るターゲット層の広さの順に、
部分一致 > 絞り込み部分一致 > フレーズ一致 > 完全一致
となっています。
どのマッチタイプを使うべきかというのは、リスティング広告をどのように運用するのかという手段の部分と、誰にメッセージを届けるのかという戦略の部分によって変わると思いますので、どれが良いということはありません。
これらマッチタイプは、それぞれに、ある意味わかりやすく名前がついているので、部分一致であれば「入札するキーワードとユーザーの検索クエリが部分的に一致したら広告が表示される」とか、完全一致であれば「入札キーワードと検索クエリが完全に一致したら表示される」というように思ってしまいますが、厳密に言うとちょっと違います。
一応、Yahoo!広告の公式サイトには、完全一致の説明として以下のように書かれています。
マッチタイプを「完全一致」に設定すると、「入札キーワードと検索クエリー(インターネットユーザーが検索窓に入力した語句)が、スペースや語順も含め、一致した場合」に広告を表示します
しかし、完全に一致しなくても、”つづりの間違い”、”表記ゆれ”、”略語”などの類似パターンで検索された場合には広告が表示されます。
Google広告のヘルプに例として載っていますが、「テニスシューズ」の完全一致の場合、多分間違えて打ってしまったであろう「テニスシュース」で検索された場合でも広告が表示されるとあります。
またYahoo!広告のヘルプには、変換ミスとして「ほn」は「本」、「ほん」の完全一致で表示され、略語で「バスケ」、「ワンピ」は「バスケットボール」、「ワンピース」の完全一致で表示されるとあります。
つまり、同じ意味の言葉だと判断された場合には、仮に完全に一致していなくても、類似パターンとして広告は表示されるという事です。
多分、完全一致から広告主の意図としない検索クエリというのはあまり発生しないと思いますが、この類似パターンによって入札していないキーワードに対しても広告が表示される可能性があるという事を認識しておかないと、「すべて完全一致だから検索クエリ確認しなくていいや」→「実は除外すべき検索クエリがたくさんありました」では話になりませんので、一応定期的に確認していったほうがいいと思います。
以上、完全一致は完全に一致しなくても表示される可能性がある、という記事でした。
ちなみに、Yahoo!の公式サイトの完全一致の定義に「スペースや語順も含め、一致した場合」と書いてありますが、スペースの有無がキーワードの意味に影響しない場合には、スペースの有無に関わらず広告は配信されるとの事です。
一応、覚えておいたほうがいいと思いますよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智