お客様にとっての”良さ”
新たなリスティング広告の運用のお話をいただく際に、たまに、「あれ?これって本当に売りなの?」と思う事があります。
“売り”とは、その商品やサービスの一番の特徴であり、お客様(検索ユーザー)にとっては欲しいと思う動機になる部分です。
「我が社では○○を扱っていて、△△という特徴があるんです、すごいでしょ?こんなにすごいんだから売れるに決まっています!」と、言い切る方を前に、「へぇ~すごいですね」と答えつつ、内心では(△△?そんなすごい事かなぁ~・・・)と思ったりもします。
実は、上記のように自分たちにとってはすごい事だと思っていても、お客様から見ると全然魅力的ではない、全然響かない、ということは意外に多いように感じます。
「素人が何言ってんだ、この業界で何年やっていると思ってるんだ」と思うかもしれませんが、BtoCのように個人の方を対象に商売をしているならば、その商売相手も素人なわけですから、素人の私がすごい!素敵だ!と思うものでなければ、当然、その良さも伝わりません。
実際に、今現時点でその商品を買ってくれるお客様がいるなら、それは多分、その”△△”の部分に魅力を感じているのではなくて、他の部分に良さを感じ、買っていただけているという事も少なくありません。
実店舗での販売の場合、ウェブサイトでの伝え方とは異なりますし、実物を見て手で触って買っていくお客様は、売る側が良さと思っている部分以外の”良さ”を感じて購入しているかもしれませんよね。
それに気が付かず、お客様にとっては良さと思ってもらえない”独りよがりの売る側からの良さ”を前面に出して、リスティング広告やウェブサイトでのプロモーションをやろうとすると高確率で失敗します。
自社の商品に”売り”があるのはとても良い事です。
他社には負けない!というものがたくさんあるならそれに越したことはありませんが、それを広告にしていくならば、「その売りはお客様にとって魅力的なものかどうか」を再考する必要があります。
もし、その売りがお客様いとって魅力的なものでないならば、他に打ち出す内容を考えていかなければいけませんし、また、”伝え方次第で魅力的に感じてもらえる”ものであれば、その伝え方を考えていく必要があります。
こういうのって、自分たちだけでは気が付かないケースも多いので、社外の人や第三者を交えて、自社の商品やサービスについてブレストなりして広く意見を聞いていく事も一つの手だと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智