目安となる収支の予定表を作ると改善が前に進む
ウェブサイトを使った販売や集客をするメリットの一つに、ユーザーの行動を”全て数値として確認する事が出来る”という点が挙げられると思います。
店舗での販売の場合には、実際の来店数や実際に売れた商品などは数を数えていけば計測する事が出来ますが、一人一人のお客様がどの商品を手に取り、どこに興味を持っているのかなどということは計測していく事は出来ない事も無いのかもしれませんが、実際には大変でなかなか難しいですよね。
その点ECサイトでは、一人一人のユーザーがどの商品(どのページ)を閲覧したか、何を買ったのか、何を買わずに出ていってしまったのかなど数値として確認する事が出来、そのデータを残していく事が出来ますので、今後の販売戦略に向けての資料として残しておく事が出来ます。
この「効果を測定し改善していく事が出来る」という所はリスティング広告を運用する上での最大のメリットだと思います。
そしてそのメリットを活かすべく、データをより有効活用し効果を改善していくためにするために、特にECサイトではリスティング広告を始める前に、広告の効果から売れた商品の単価、利益、リピート率などの「収支の予定表」を作成しておくと良いと思います。
月ごとでも週ごとでも計測をする期間を決めて、そこに、広告の表示回数、クリック率、クリック数、平均クリック単価、コンバージョン率、コンバージョン数、1件あたりの獲得コスト・・・と、リスティング広告での数値を入れていきます。
さらに流入数、サイト回遊数、フォーム到達数、購入完了数などアクセス解析から確認する事が出来るウェブサイト内の数値、そして、売り上げ、1顧客あたりの販売単価、リピート率、リピート数・・・と、売り上げの部分の数値も入れた予定表を作っていきます。
今までリスティング広告をやっていた方、ECサイトを継続して運用している方は、今までの実績値を元に予定表を作っていっても良いと思いますし、まだこれから始めるという方は、多少アバウトでも数字を入れて収支の予定表を作成しておくと、リスティング広告の運用開始後にあまりうまくいっていない、予想よりもパフォーマンスが悪いなんて時に問題点がかなりハッキリとわかってきます。
リスティング広告から目標の販売売り上げを達成していなかった場合、その理由というのは様々です。
そもそもウェブサイトへの流入数が足りていないのかもしれませんし、流入数自体足りているけれども購入にまで至っていないのかもしれません。
また新規購入が順調だけれどもリピート率が悪すぎたり、その逆という事も考えられます。
そんな時に、この収支の予定表を作っておくと、まずボトルネックとなっている部分をすばやく見つけることが出来ます。
その期間の結果を収支の予定表にあて込んでみて予定の数値と実際の数値を見比べてみると、どの数値が良くてどこがダメだったのかが一目瞭然ですので、あとはその予定の数値になるよう、近づけるよう何をしたらいいのか具体的に考えて実行するだけです。
原因がわかっているならば、特に迷う必要もないので改善→計測と繰り返していく事が容易ですし施策に対する考え方もブレずに済みます。
ただ、この予定の数値というのはあくまでも予定で、実際にリスティング広告を動かす前と動かした後ではかなりギャップがある事もあります。
あまり現実的ではなかったな、なんて時には、別にまた新たに収支の予定表を作り直してそこから始めても良いと思いますので、ぜひやってみてください。
株式会社アイエムシー 大塚雅智