広告配信を絞り込んでいく時の注意点
やむを得ない理由により、リスティング広告の予算を減らさなければいけない状態というのもあると思います。
予算を減らせば、当然クリック数も減ってしまいますのでコンバージョン数も減ってしまうわけですが、出来る限りコンバージョン数の減少を食い止めたいという場合、今までと同じような広告配信ではいけませんよね。
簡単に言うと、より効果的なところに広告予算を絞り込まなければいけないという事になります。
キーワード単位で絞りこんでいくというのはもちろんですが、デバイス別であったり、時間帯や曜日、日にち単位で絞り込んでいくという事も可能です。
例えば、今までの実績から土日はコンバージョンが1件も発生していなかったのであれば、土日の広告配信は停止するという事も絞り込んでいく方法の一つですよね。
また同じようにコンバージョンが発生していない時間帯があるならば、その部分は停止にする候補になるかもしれません。
そのためには、まずはきちんとコンバージョンのデータを確認し、どの部分が効果的なのか/そうでないのかを見極めていく必要があると思いますが、この時に気を付けなければいけないのが、リスティング広告のコンバージョンは「広告のクリックに記録される」という点です。
Googleアナリティクスなどのアクセス解析や、実際にお問い合わせのあった日時をお問い合わせ用のメールだったり、電話でのお問い合わせであったら、その電話があった日時などを記録していると思いますが、それらはあくまでも”コンバージョンが達成された日時”であり、リスティング広告の広告文がクリックされた日時とはやや異なります。
18時50分に広告をクリックし、ウェブサイトに訪問したユーザーが、ウェブサイト内のメールフォームから19時10分にお問い合わせをした場合、リスティング広告の管理画面では18時台にコンバージョンが記録されるのに対し、アクセス解析では19時台のコンバージョンとして記録されますし、メールが届く日時も19時10分となりますので、ここで差異が生じます。
時が違うときもあれば、場合によってはリスティング広告のコンバージョンが数日前に付いた、なんてこともありますので、その点は気を付けてみていかなければいけない部分です。
どちらが正しい/誤っているという問題ではなく、これは計測方法(というか何を計測しているか)によっての違いなので、両方とも正しい数値です。
一番最初の前提である「リスティング広告でより効果的なところに予算を使う」というのであれば、当然リスティング広告のクリックに対するコンバージョンを計測している、リスティング広告の管理画面内で計測されているコンバージョンを参考にすべきだと思います。
広告予算の削減というやむを得ない事情によって絞り込まなければいけない場合、ある程度割り切って、それこそ数値だけを見て絞り込みをおこなっていく事も選択肢としてあると思いますが、過去コンバージョンが発生していないからといって、必ずしもコンバージョンに貢献していないとも言い切れないところに難しさがあるのもまた事実ですよね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智