ECサイトでの伝え方を実店舗へ足を運ぶお客様の気持ちから考える
インターネットが普及して久しいですが、それとともにインターネットで買い物をするという方も多いと思います。
大手ショッピングサイトなどでは、同じ商品でも実店舗で買うよりも価格が安いなんてものも多いですし、今日買ったら明日届く、なんていうのも珍しくありませんし。
大手ショッピングサイト以外でも、以前にも増して大小様々なECサイトが増えているのは事実としてあり、実店舗を経営されている方にも多少なりとも影響があるのかもしれませんが、実店舗が急激に減っているかというと、そうでもないような気がします。
足を運ぶ手間や時間、場合によっては交通費などを払ってまで、さらに高い商品代金でモノを買うというユーザーの行動にはどういった心理が隠れているのか、また、ECサイトで買う事に対して感じている不満や不安はどういう事なのか、そういう点を一度考えてみる事で、ECサイトでのユーザーの購入をより促す伝え方が出来るのかもしれませんね。
例えば、実際に実店舗に足を運ぶ人はその商品を「購入する」という行動について、以下のような事を求めているのかもしれません。
・実際にそのモノを触って質感や使い心地などを確かめたい
・今すぐに手に入れたい
・ショップの店員さんに、その商品についての質問をしたい
など・・・。
「実際にモノを触って質感や使い心地を確かめたい」という気持ちはよくわかりますよね。洋服であれば、サイズの表記があったとしてもモノによって違いがあるという事はよくあることですので試着して買いたいという方は多いと思います。
ECサイトでは、その日のうちに届くものも中にはありますが、大抵数日かかってしまいますよね。私もどちらかと言えばそうなのですが、「欲しい」と思ったらすぐにでも手に入れたいという気持ちがあり、物によっては数日待つのすら、もどかしい気持ちになります。
またショップの店員さんへの質問をしたいという欲求もありますよね。メールで問い合わせ、電話で問い合わせするほどの事じゃないとか、くだらない質問だと思われてしまわないだろうかとか、雑談ぽい話の中からその商品の魅力をさらに感じてしまうなんて事もあります。
次にECサイトで購入する事を敬遠してしまう気持ちとしては以下のような事があるかもしれません。
・代金の支払いなどのトラブルが心配
・なんとなく信用できない
・思っていたものと違ったモノが届いてしまった
代金の支払いについてのトラブルは最近はあまり聞かれなくなりましたが、以前はよく聞きました。
先に商品代金を振り込んだのになかなか商品が届かない、とか、カードで支払いをしても情報漏洩などのトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
また「なんとなく信用できない」というのも、やはり対面で顔を合わせているわけではないのでなんとなく不安な気持ちになります。
実店舗まで足を運んでいるのであればこのような事な考えは起きませんが、その住所にその店舗があるのかどうかもわからないので、金額が大きくなればなるほど少なからず不安な気持ちになります。
あと、やはり実物を見ているわけではないので、思っていた商品と違ったなんて事はよくありますよね。
例えば洋服の通販サイトなどでは「どの商品でも送料無料で返品OK」という所もありますが、それは「思っていたものと違うものが届いてしまった」という不安を解消するためのサービスの一つなのかもしれません。
まだまだ色々とあると思いますが、以上のような気持ちからECサイトを敬遠してしまっている方がいるのであれば、伝え方次第でそのマイナスをゼロにする事も出来ますし、それにECサイトのメリットを伝える事が出来ればプラスにする事も可能だと思います。
ユーザーの行動から「その行動の裏側にはどのような気持ちがあるのか」という事を読み取り、そこから何を伝えていけば良いのかを考える事が大切なんだと思います。
今回、ECサイト/ネットショップ向けとして書いていますが、これはECサイト以外でも置き換えて考えられる事だと思います。
「最近ウェブサイトからの反応があまり良くないな」と感じた場合、こういった切り口から改善していくのも良いのかもしれませんね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智