競合調査をする事で得られるモノ
リスティング広告を出稿すると、大抵の場合競合他社の広告も自社の広告と同じように並んで表示されますよね。
これはリスティング広告の宿命と言いますか、ある意味仕方の無い事ではありますけれども、そのためリスティング広告を始める際には「競合調査が大事だよ」ということはよく言われる事です。
リスティング広告では他社と比較検討される訳で、その中から自社の広告を選んでもらわないといけない・・・、であれば、まずは他社を知るために競合調査をするというのはとても合理的で、すごく納得のいくところです。
しかし競合調査をしたところで、それで終わり・・・みたいになってしまっている方も多くいらっしゃるんですが、それだけではもったいですよね。
実際、具体的に競合調査でする事というのは、出稿を検討しているキーワードで検索をして、他社の広告文やランディングページで伝えているメッセージを調べて、キーワードをある程度広げたり、複数回検索するなどして広告の掲載頻度から予算のボリュームを確認したり・・・と、色々とやるべき事はあります。
この競合調査における「やるべき事」は大体皆さんわかっていると思いますが、競合調査をおこなう本質や”そこで何を得られるのか?”、”どう活かすのか?”という部分についてはイマイチ・・・という方も多いのかもしれません。
競合調査をする目的やその本質というのは、「自社のポジションを明確にすること」です。
自社で出稿する(している)キーワードで検索をおこない、そこに出てくる他社の広告なので、ほとんどは同じような商品やサービス、または同じ用途の商品やサービス、つまり”同じ分野で競合している他社”の広告になりますよね。
同じ分野の中でも他社は、そして自社はどんなポジショニングなのか?を明確にするのが競合調査をする本質です。
なので、競合調査をする事で自社で狙っていくべきポジションを明確にする事が出来ます。
例えば、他社が機能重視のポジショニングだったとしたら、自社の広告は手軽軸価格重視でいこうか、とか、他社がスピード重視だったら自社は品質重視で打ち出していこうとか。
なんだか文字として書くとすごく難しい事のようにも見えるかもしれませんが、そんな難しいものではなく、競合他社の広告文、ランディングページをひと通り眺めて、それぞれのポジションをエクセルの表にまとめたり、縦軸横軸で指標を決めて他社のポジションをテキトーに付けていったりとした中で、「ああ、ここ空いてるな」みたいなところを見つけて自社のポジショニングを明確にしていくというように活用出来ます。
あとはそこにそれぞれの予算ボリュームを被せていくと、他社がどんな姿勢で戦っているのかがわかります。
これはあくまでもリスティング広告を有利に進めるための競合調査→ポジショニングであって、自社の商品やサービスについてある程度ポジショニングが決まっている事もありますよね。
そういった際でも同じように競合調査から他社のポジショニングを確認
→自社とポジションがかぶっている他社があれば、あとはそことの違いを出して徹底的に戦うだけなので、多数の競合他社相手に戦うよりも進めやすいと思います。
もちろんこれら以外にも競合調査の結果を活用できる場面はありますが、競合調査したけどそれで終わり、みたいになってしまっている方も多いので、これからは上記を意識して競合調査をやってみると、また違った視点で見えてくるものあるかもしれませんよ。
株式会社アイエムシー 大塚雅智