絞り込みのデメリットも十分理解する

カテゴリー: 指標の改善 タグ: パーマリンク

リスティング広告のパフォーマンスを改善するための施策というのは様々ありますが、手っ取り早くコンバージョン率とか1件あたりの獲得コストを改善するための方法の一つに「絞り込み」がありますよね。

これは、ある一定期間リスティング広告を運用した中で、コンバージョン率の高いキーワード、1件あたりの獲得コストの低いキーワード、コンバージョンが多く取れるキーワードに絞り込んで広告を配信する事で、全体のパフォーマンスを上げていくという手法です。

リスティング広告はクリック課金型の広告で、クリックされなければゴール(コンバージョン)まで至ることはないのはもちろんなのですが、クリックばかりされてゴールに至らないという事もあります、と言いますか、ゴールに至らないクリックの方が多いというケースが圧倒的に多いわけですが、それらゴールに至らなかったクリックをなるべく排除し、ゴールまで到達するクリックに、広告予算を集中投下しようというのが「絞り込み」です。

この絞り込みについてはキーワードだけではなく、地域や時間帯、曜日、デバイスなどでも絞り込んでいくことが可能で(広告文についてはちょっと性質が違うケースもあります)、今まで広告を運用してきた実績から、それらを組み合わせて絞り込みの設定を進めていく事で、ほぼ確実にコンバージョン率や1件あたりの獲得コストの数値を良い方向に改善していくことが出来ます。

きちんと効果測定する事が出来れば、比較的簡単におこなうことが出来る改善施策ですが、この絞り込みという施策、すべてのアカウントで有効だというわけではなく、コンバージョンが多く取れているアカウントであれば有効ですが、コンバージョンが月に数件など少ない場合にはあまり適していません。

また、絞り込んで広告を配信していくので、予算が余ってしまっている時にも適していませんよね、少し足りない予算に対して無駄を排除してパフォーマンスの高いところに限られた予算を集中しよう!という時に適しています。

あと、絞り込みというのは最初の説明どおり、パフォーマンスの高いところに予算を集中していくことですので、裏を返せば、「広告を出さないキーワードや時間帯などが発生する」という事でもあります。

本当に成果に繋がっていないのであれば、広告を出すべきではないと思いますが、コンバージョンに繋がっていないキーワードやコンバージョンが発生しない時間帯、曜日などが、成果に繋がっていないと100%言い切る事も難しいですよね。

もしかしたら間接的な効果があったかもしれません。

コンバージョンになっていなくても、クリックされれば多少なりとも影響があったのか調べることが出来なくもないですが、クリックはしないまでも、広告文は目にしている可能性もありますし、それがその後のコンバージョンに影響を及ぼさないとは言い切ることはできません。

絞り込んで広告を配信するということは、それらの可能性も切り捨ててしまうという事になりますので、その点は理解したうえで、あとは自社のアカウントの状況や予算の状況、集客の状況、販売状況などを見つつ、判断し対応していくと良いかもしれません。

絞り込みはアカウントの数値を改善していくために、とても有効な手段の一つですがデメリットもありますので、状況を見極めつつ運用していくべきかと思います。

株式会社アイエムシー 大塚雅智

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