リスティング広告は釣りをするイメージで
たまにですけど「たくさんのキーワードを検索結果に上位表示させたいんだ」なんて方がいらっしゃったりしますよね。
出稿するキーワード数が多ければ多いほど、幅広いユーザー層に対してリーチしていくことができるため出稿しているキーワード数が多いこと自体、悪いことではないのかもしれませんが、それがアカウントに悪影響を及ぼす可能性もあります。
広告予算が無限にあるならば話は別ですけど、ほとんどの場合、広告予算の上限というものはありますよね。
キーワード数が多ければ多いほど、いろいろな検索シーンで広告が表示されていき、クリック数も多くなる傾向にありますが、成果に直結するとは限りません。
予算超過になっているならば、広告の表示が制限されてしまい、コンバージョンにならないキーワードならいいですが、本来コンバージョンが獲得できていたかもしれないキーワードに対しても広告表示が制限されてしまう恐れがあります。
それてつまり機会損失ですよね、たくさんキーワードで上位表示させたいという気持ちを持つことは悪くはないですが、コンバージョンを獲得する目的でリスティング広告を出稿しているのに「たくさんで上位表示させたい」なんて理由で本来の目的が果たせなくなってしまうというのは非常につまらない話です。
これと似たような意味合いで、(さらにタチの悪い考え方として)キーワードの設定方法でも同じことが言えます。
「ビッグワードの▲▲!これを部分一致で入札していれば幅広くユーザーを拾えるだろう」と。
確かにビッグワードの部分一致であれば、幅広いユーザーに広告を表示させていくことが出来ますが、”幅広い”というのは、「ど真ん中中心ターゲットユーザーから全く見当違いのターゲットではないユーザー」までの”幅”ですよね。
商品やサービスを認知させる媒体であればその手法も効果があるのかもしれませんが、リスティング広告は幅広いユーザーに対して訴求をしていくのではなく、どちらかというとピンポイントにターゲットユーザーを一本釣りしていく広告媒体です。
リスティング広告での効果的な「幅広く」は、商品を買ってもらえそうなユーザー、成約しそうなユーザーが集まりそうな「集客の柱」をいくつも立てることであって、そのキーワードに関連するワードを検索した人なら誰でもいいわけではありません。
そういう意味では、最初に書いたようにたくさんのキーワードで出稿をするという考え方は「集客の柱をたくさん立てる」という意味では全然よくて、一本釣りで例えると、釣竿を何本も用意していっぺんに釣り糸を垂らす感じでしょうか。
キーワード数が多い、少ないというのはあまり関係なく、「予算の許す範囲内でどのユーザーに訴求していくのか検討していく」というのが最適解なのかなと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智