リスティング広告を改善するときに忘れてはいけない二つの考え
リスティング広告は日々改善をしていく事で、今まで以上により良いパフォーマンスを上げていったり、下がってしまったパフォーマンスをまた引き上げていったりすることが出来る広告媒体です。
広告配信にかかわる様々な数値を取得できるというのも、リスティング広告の特長の一つで、リスティング広告の管理画面で確認できる数値だけではなく、アクセス解析の数値なども入れると、広告配信するにあたって取得できる数値データは非常に膨大なものになります。
それらのデータを駆使しつつ改善をしていく事にリスティング広告の醍醐味があるとも言えますが、たくさんのデータを取得できるが故に”とても大切な考え”を忘れがちになってしまいます。
その考えとは主に二つあります。
まず一つ目は「目標や目的を忘れない」という事。
そんな当たり前の話・・・と思われる方も多いと思いますが、実際に日々数値ばかり見ていると、数値の改善が目的になってしまい、そもそもリスティング広告を導入した時の目的や、リスティング広告で目指すべき目標を忘れてしまいがちになります。
“1件あたりの獲得コストは下がったのに売り上げが全然伸びない”とか、”コンバージョン数が増えているのに契約数は増えない”という事は多々あります。
インプレッション数をどうする、クリック率をどうする、CPAをどうすると数値改善の施策を考える前に「このリスティング広告を使って何がしたいのか」、「リスティング広告で達成したい数値は何だったのか」と時々振り返ってみる事が大切です。
また会議や打ち合わせなどでリスティング広告の数値を議論するときにも、数値先行で話が進んでしまうと、リスティング広告の運用方針もいつの間にかあらぬ方向に向かってしまうことがありますので、そういった場合にも、「目標は何か?」を軸にした考え方を忘れないようにすることがとても大切です。
二つ目は「数字を見て仮説を立てる」という事。
数字はあくまでも数字で、数字自体をコントロールしようとすると失敗の元となります。
良い結果にしろ、悪い結果にしろ、その数字が出てきた理由をきちんと考える必要があります。
「○○だからこの数字が出てきた」というように考えることが出来ると、その次の打ち手がはっきりしてきますし、その施策の結果を見た時にも、○○という仮説があっての施策→結果と一貫して考えていくことが出来ますよね。
一つに事象に対して複数仮説は立てられると思いますが、いろいろなデータを見つつ「ああ、こういうことかもな」くらいに仮説を落とし込むことが出来れば、その仮説に合わせた施策を実行していくだけで、改善施策が実のあるものになるはずです。
以上、改善をおこなう際に忘れてはいけないこと二つです。
たまにご相談とかでお話をお聞きすると、「え?そこ重要?」とか「そんなことどうでもよくね?」みたいに感じることがあります。
ほかにも大切な考え方はあると思いますが、上記二つの考えを忘れてしまっているからこそ感じる違和感ですし、これらを忘れてしまっている人は結構多いようにも感じます。
「初心忘れるべからず」という言葉のとおり、リスティング広告である程度結果を出し、運用にも慣れてくると忘れてしまう方がいらっしゃると思いますので、いつも胸の中に上記二つの考えはしまっておくようにしましょう。
株式会社アイエムシー 大塚雅智