アクセス解析は目的に合わせて数値を見る
リスティング広告を運用するときには、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールの数値を一緒に見ながら仮説を立てて改善をおこなっていく事が大切です。
ですが、アクセス解析の数値の色々と見るところが多くてどこを見ていったらいいのかわからないという方もいらっしゃいます。
見るべき点は業種や業態によってかなり変わる部分がありますので目的に合わせて見ていく事が重要で、前提として「全ての数値を見ようとしない」ということも大切かと思います。
いろいろな数字を見てしまうと、何が何だか分からなくなってしまいますし、それこそ「何のためにアクセス解析の数字を見ているのか?」という感じにもなってしまいます。
なので、リスティング広告の”目的”、そのウェブサイトの”目的”、ウェブマーケティングの”目的”に合わせて見ることが重要となります。
例えば飲食店など実店舗でリスティング広告を運用されている場合、その目的は「来客数を増やすこと」だったり「客単価を増やすこと」だったりしますよね。
その場合にはアクセスマップのページへの来訪数の増減などは、一つの指標として見ていくことが出来ます。
またBtoBであれば、最初のタッチポイントからお問い合わせ完了ページまでの間に入ってきそうな会社概要のページ、料料金や費用についてのページの来訪数は指標となり得ます。
もちろんこれらはあくまでも一例で、同じような業種・職種であってもその企業ごとに計測の仕方があって良いと思いますし、それぞれに違いがあって当然だと思います。
ただし、全ての業種・職種に共通して見ていくべき点もあります。
それは「ターゲットユーザーが来訪しているかどうか」という点と「スムーズに目的のページに誘導できているかどうか」という点。
そもそもですが、ターゲットユーザーが来訪していなければアクセス解析の数字は何の意味もありません。
「リスティング広告やってればターゲットユーザーが来訪しているだろう」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、入札しているキーワードでユーザーが来訪しているとは限りません。
実際に検索クエリレポートを見てみると、全然ターゲットユーザーではなかったなんてこともざらにありますし、仮に入札しているキーワードの完全一致で来訪していたとしても、ターゲットユーザーではないケースも考えられます。
また、リスティング広告に限らず他の流入チャネルでも同じことが言えますよね。
個々のユーザー心理なんてわかりませんので仮説になってしまいますが、ユーザーが流入するLPやユーザーのウェブサイト内の動きでターゲットユーザーなのかどうか、ある程度の仮説を立てることが出来ます。
その仮説を元に流入方法を変えるというのも効果的なウェブマーケティングの改善施策の一つです。
ターゲットユーザーからの流入が増えているのであれば、あとは目的のページにスムーズに誘導できているかどうかも見ていくべき点です。
お問い合わせフォームの使い勝手が悪いとか、遷移しづらいなど物理的な理由で目的ページに誘導できていないのであれば、それはアクセス解析の数値で見ていくことが出来ますし、心理的に……というのであればそれも仮説を立てて改善していく事も出来ます。
アクセス解析いうのは本当にたくさんの数値を見ることが出来るので、いろいろと見たくなる気持ちもよくわかります。もちろんいろいろな数値を見るのは全然構わないのですが、インプットする情報が多いと考えなくてもいい余計なことを考えてしまう方も多いので、目的に合わせて見るべき所だけを見る、ということを心掛けるのもいいと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智