指名ワードでのコンバージョンは別で考えなければいけない
公開日: 2018年4月17日
リスティング広告を出稿するときに、出稿すべきかどうか悩むキーワードとして「指名ワード」がありますよね。
指名ワードとは会社名や屋号、サービス名、商品名などの事で、会社や商品、サービスなどに対して知名度がある場合には、ある程度検索もされますし、そこからのコンバージョンも期待が出来ます。
もちろん知名度がない場合にはあまり検索されませんので、「出稿しても意味がない」と考える方もいらっしゃいますし、「会社名や商品名で検索されても、どうせ自然検索でも1番上に出てくるんだから出さなくてもいい」と考える方も結構多くいらっしゃいます。
たしかに通常であれば、会社名や商品名で検索されたときには自然検索結果の一番上に出てくると思いますので、わざわざお金をかけて広告を出す必要がないというようにも考える事が出来ますよね。
ただし競合他社が自社名や自社の商品名で広告を出してしまっていた場合、自然検索では自社のウェブサイトが1番上に表示されるかもしれませんが、そのさらに上にリスティング広告が出てきますので、そうすると”検索結果の最上位”ではなくなってしまう恐れがあります。
こんなことがいいのかどうかはわかりませんが、検索をしたユーザーは「一番上に出てきたから探していた会社だろう」なんて、勘違いしてそのまま他社へお問い合わせや購入をしてしまったらすごくもったいないですよね、そんなことにならないためにも、指名ワードの入札はしておくに越したことがありません。
自然検索結果の一番上とリスティング広告の一番上を押さえておけば、指名で検索をしたユーザーですからね、取りこぼしはほぼなくなるとも考えることが出来ます。
なので、リスティング広告を出稿するときには、ケースバイケースですが指名ワードの入札もしていきたいところですが、指名ワードで出稿、運用するときには「効果測定の際は別で考える」事を意識しなくてはいけません。
指名ワードは比較的クリック単価も安く出稿することが出来、さらに自社を探しているユーザー、自社の商品を指名買いしようとしているユーザーなので、あたりまえですがコンバージョン率も高くなります。
クリック単価も安く、コンバージョン率も高いのであれば、1件あたりの獲得コストは安くなりますので費用対効果もかなり高く見えますよね、広告の表示回数やクリック数などの母数は商品やサービスによって変わると思いますが、指名ワード以外のキーワードとは性質が全く異なるため、指名ワードの数値と合算して効果測定してしまうと、問題点や改善点を見失ってしまう恐れがあります。
そうしないためにも、指名ワードを出稿する際の効果測定は、指名ワードとその他のワードで別々で効果測定をおこない、それぞれにコンバージョン数、コンバージョン率、1件あたりの獲得コストなどを検証する必要があると思います。
指名ワードでコンバージョンが多く取れるというのはすごく良いことで、これは言い換えればリスティング広告以外の広告施策だったりマーケティング施策がうまくいっている証拠だとも考えることが出来ます。
なので、リスティング広告で指名ワードを出稿してどんどんコンバージョンを取ることはやっていくべき事ですが、指名ワードでコンバージョンがたくさん取れるからといって、費用対効果のよくないキーワード群をそのままにしておいてよいわけではありませんので、きちんと別々で効果測定をおこない、最適な改善をしていく事が大切なのだと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
