コンバージョンしたキーワードの掲載順位を調べてみる
リスティング広告ではコンバージョン数を増やしていくために、管理画面内で確認できる数値や指標、さらにアクセス解析で確認できるユーザーの行動などから改善施策をおこなっていきますよね。
そのために「どのキーワードで」、「どの広告文で」、「どのランディングページで」コンバージョンをしたのかを確認するとともに、「どの時間帯」、「どの曜日」、「どの地域」など、細かく見ていく事が出来ます。
どんなタイミングでどの状況で何を見せたらターゲットユーザーは行動(コンバージョン)するのか、というのは、リスティング広告を運用する担当者にとっては把握しておかなければいけない重要なことだと思います。
ただ、リスティング広告の管理画面内では確認できないコンバージョンの指標もあります。
例えば、「平均掲載順位」。
平均掲載順位はキーワードごとでも広告文単位でもランディングページ単位でも確認することが出来ますが、「コンバージョンしたユーザーのみ」に限定した掲載順位の確認はすることが出来ません。
あるキーワードでインプレッション数が10,000回、クリック数が100回、そのうち1つコンバージョンがあったとしたら、そのキーワードの平均掲載順位はインプレッション数の10,000回に対してのものであって、コンバージョンを獲得した時の掲載順位というわけではありません。
なので、そのキーワードの平均掲載順位が「1.5」となっていたら、「一番上に表示されているからコンバージョンになったんだ」という判断は間違っている可能性もあり、コンバージョンになったのは2番目、3番目、4番目に表示されていた時かもしれません。
「一番上に表示させればコンバージョンになる」という事を誤って認識してしまったら、もしかしたらもう少し費用を抑えることが出来たのに・・・・となってしまう事もありますので注意が必要です。
現状、コンバージョンをしたユーザーの掲載順位を調べる方法としては、Googleアナリティクスと連携していれば、Google広告の数値ならGoogleアナリティクスで確認することが出来ます。
Googleアナリティクスでは連携すればGoogle広告の中、キャンペーンや広告グループ、キーワードも全て見ることが出来ますし、コンバージョンユーザーだけの数値を抽出して、セカンダリディメンションの「広告位置スロット」から、コンバージョンユーザーの掲載順位を確認することが出来ます。
またリスティング広告の管理画面でも、分割内にある「上部vsその他」で、上部かそうでないかでコンバージョンの有無を確認する事も出来ますし、他の方法として、出来るだけ短い期間である”1日単位”で検索クエリレポートや、時間帯、デバイスなどの分割で確認することが出来ることもあります。
入札していないキーワードで特殊な検索クエリからのコンバージョンであれば、1日の表示回数が1回という事も十分考えられますので、そのコンバージョンとなった検索クエリの掲載順位を確認すれば、それがイコールコンバージョンユーザーの掲載順位という事になりますし、そうでないならば、先ほど書いたように数値を分割し、”出来るだけインプレッションの母数を減らすことで”より近いコンバージョンユーザーの掲載順位を割り出すことが出来ます。
コンバージョンを獲得していくために、掲載順位は重要な指標となることもありますが、正確なコンバージョンユーザーの掲載順位が計測できない以上は、上記のように出来る限りのことをやっていくべきだと思いますし、Googleアナリティクス以外のアクセス解析ツールではコンバージョンユーザーの掲載順位を確認できるものもありますので、必要に応じてそういったツールを導入するというのも手の一つだと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智